【授業の目的】
乳幼児期において、保護者や家族をはじめ、家族以外の人々と充実した生活や遊びを営むことは非常に意義あるものである。とくに、乳児期には保護者や保育者と、幼児期には友達や地域に暮らすさまざまな人々と関わり合うことで、人々への愛情や信頼感を養い、社会生活を潤滑に営むうえでのルールやマナーを身に付けていく。この科目では、乳幼児の生活や遊びを通して、一人ひとりの発達の特性に応じた保育とはどうあるべきかについて、乳幼児期の人間関係について特徴的な実践事例を取り上げ、その事例について考察を行い、保育実践において人間関係に関する子どもの育ちを保障する援助・環境構成の方法について学ぶ。
【授業の到達目標】
保育実践において人間関係に関する子どもの育ちを保障する援助・環境構成の方法について理解する。
【授業概要(キーワード)】
対人関係、発達、保育、援助
【科目の位置付け】
教職(幼稚園)科目
【授業計画】
・授業の方法
乳幼児期の人間関係について特徴的な実践事例を取り上げ、その事例について考察を行う。
・日程
第1回:エピソードから読む「人とかかわる力の基礎を育てる」こととは 第2回:幼稚園教育要領・保育所保育指針における領域「人間関係」 第3回:KJ法を用いて「一人の子どもの人とのかかわりの発達」を知る 第3回:人とのかかわりが育つプロセスをKJ法でまとめる 第4回:エスノグラフィーから読み解く家庭生活と人とのかかわり 第5回:園生活における地域社会と人とのかかわり 第6回:子どもの発達と保育における遊びの重要性、仲間関係の発達 第7回:遊びの中で育つ人とのかかわりと音環境 第8回:映像データをもとに語り合う「一斉活動の意味」 第9回:異年齢とのかかわりをラーニングストーリーにまとめる 第10回:かかわりの育ちを見る視点1.態度、信頼関係、安定感・存在感 第11回:同2.安心度・夢中度から子どものかかわりの今を理解する 第12回:人とのかかわりを育てる人的環境としての保育者の役割 第13回:対人援助者としての保育者、個性を生かす、個人への目配り 第14回:領域「人間関係」の諸問題 第15回:領域「人間関係」の今後、新教育要領を見据えて
【学習の方法】
・受講のあり方
(1)教科書として指定したテキストを講読し、さらに(2)映像で示された子どもの姿についてカンファレンスすることで、(3)テキストに示された幼児理解の技法を習得してその技量を高めつつ、(4)保育内容「人間関係」の内容について理解を深める。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前にテキストに目を通して授業に臨むこと。
【成績の評価】
・基準
保育実践において人間関係に関する子どもの育ちを保障する援助・環境構成の方法について理解する。
・方法
平常点60点(出席点) グループワークによるプレゼンテーション20点 レポート20点
【テキスト・参考書】
中坪史典:子ども理解のストラテジー、ナカニシヤ出版
【その他】
・オフィス・アワー
授業内で連絡する。
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