【授業の目的】
特別支援教育が必要な児童生徒に対する生理心理学からのアプローチ法を学ぶ。基本的な生理心理学の知識習得から、障害児研究への応用例まで幅広いトピックで講義を行う。知的障害(発達障害を含む)を主な対象とし、障害児が示す心と身体の関連性を生理心理学的観点から捉えることを目的とする。
【授業の到達目標】
障害児心理学に関する最近の理論や実験的研究を中心に概観することによって、障害児が示す心と身体の関連性を、基礎的な生理心理学的観点から捉えることを目標とする。これにより、実際の教育現場で出会う障害児に対して、科学的知識に基づいた理解が可能となり、実証に基づいた教育支援の展開が期待される。
【科目の位置付け】
児童教育コースの発展科目として、特別支援教育における障害児の生理心理に関する科学的専門知識を習得するものである。
【授業計画】
・授業の方法
Webclassから資料をダウンロード配布し、パワーポイントによるプレゼンテーションを中心に講義形式で行う。
・日程
第1回: 知的障害児の生理心理学とは 第2回: 脳と行動:脳・神経系の仕組み 第3回: 脳と行動:生理心理学の研究法 第4回: 中枢神経系から理解する知的障害児の心理・生理特性:脳波・事象関連電位 第5回: 中枢神経系から理解する知的障害児の心理・生理特性:機能的磁気共鳴画像法・脳磁図 第6回: 自律神経活動から理解する知的障害児の心理・生理特性:心拍・血圧・呼吸 第7回: 自律神経活動から理解する知的障害児の心理・生理特性:皮膚電気活動・体温調節系 第8回: 知的障害児の心理機能:知覚ほか 第9回: 知的障害児の心理機能:記憶 第10回: 知的障害児の心理機能:言語 第11回: 知的障害児の心理機能:注意 第12回: 生理心理学から迫る知的障害児の心理・行動特性へのアプローチ 第13回: 生理心理学のLD・ADHDへの応用 第14回: 生理心理学のASDへの応用 第15回: 期末試験および解説
【学習の方法】
・受講のあり方
各自が自分なりの疑問を持って受講してもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
○予習のあり方: 次回までの課題が出されたら、よく考えてくること。 ○復習のあり方: 配布されたプリントは、よく読み返し理解しておくこと。
【成績の評価】
・基準
試験の成績で評価するが、出席が少ない場合は不合格とする。
・方法
以下の評価の観点から、レポート課題(20点)および期末試験(80点)の結果等を中心に、総合的に判断し評価する。 ○基礎知識の理解 ○論理的な思考力の形成 ○獲得した知識の応用力への発展
【テキスト・参考書】
テキスト: Webclassによりダウンロード配布 参考書: ○小池敏英、北島義夫 2001 知的障害の心理学 北大路書房 ○松本昭子編 2009 発達障害児の医療・療育・教育 金芳社 ○石部元雄、柳本雄次(編著) 2011 特別支援教育ー理解と推進のためにー【改訂版】 福村出版 ○特別支援学校学習指導要領解説 2009 文部科学省 その他、講義中に適宜推薦図書を指示
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