国際関係論
 International Relations
 担当教員:Maslow Sebastian(Maslow Sebastian)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:異文化交流コース3年次以上  科目区分:選択 
【授業の目的】
本授業は、まず国際政治の主体と現在の国際政治の諸問題をどう理解すればよいかを考える。そのため、国際関係論の理論や分析概念を紹介する。こうした知識に基づいて、国家間協力や紛争、経済・貿易および文化のグローバル化、国境を超える国際テロ・環境汚染・難民問題等の個々の問題の原因や対処について、様々な理論的観点から考える。

【授業の到達目標】
国際関係論の基礎的な概念や理論に関する知識を深めながら、現代の国際社会における諸問題の原因と対処を分析し、その歴史的・政治的背景、または国家社会における協力と対立の過程を理解することを目標とする。

【授業概要(キーワード)】
国家、外交、グローバル化、市民社会、人間の安全保障、国家安全保障

【科目の位置付け】
異文化交流コース基礎科目(選択)
社会・公民教員免許上選択科目

【授業計画】
・授業の方法
国際社会の時事問題を紹介する内外メディアによる記事や雑誌論文を取り上げながら、国際関係の基本的な理論と分析概念を学ぶ。
・日程
(1) 国際関係論入門:国際政治の主体と諸問題をどう理論化できるか
(2) 国際政治の歴史と国際関係論の展開
(3) 国際政治の理論(1):リアリズムとリベラリズム
(4) 国際政治の理論(2):コンストラクティヴィズムと批判理論
(5) 外交政策:国家、国益、戦争、ナショナリズムをめぐって
(6) グローバル・ガヴァナンスと地域主義
(7) 非政府組織とグローバル市民社会
(8) 国家安全保障と軍事力
(9) 国際テロリズム
(10)人権と人間の安全保障
(11)国際政治経済とグローバル化の両面性:貿易と国際開発、格差と貧困をめぐって
(12)越境する問題:環境汚染、紛争と難民問題
(13)欧州の国際政治:ナショナリズム、ポピュリズムと地域統合の行方
(14)東アジアの国際政治:歴史の遺産、軍事的対立、経済的依存の狭間
(15)総括と議論

【学習の方法】
・受講のあり方
授業内容に集中しながら、疑問点やコメントを積極的に発言し、議論する。復習のためにノートをとること。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業で学んだ内容をより理解するために復習すること。また、新聞やテレビニュースなどメディアが発信する時事ニュースや情報に必ず日常的に触れておくこと。

【成績の評価】
・基準
出席回数と期末レポートの提出、さらに各講義でのレスポンス用紙の提出によって評価する。
・方法
期末試験50%、出欠30%、レスポンス用紙20%で評価する。

【テキスト・参考書】
山影進(2012年)『国際関係論講義』東京大学出版会

【その他】
・学生へのメッセージ
国際テロや難民問題、そして日本を取り巻く安全保障環における核拡散や領土問題等、日常生活において複雑な国際問題が数多く存在している。これらはどれも一国では対処できない問題であり、国際社会が包括的に取り組む必要がある。その際、国際機関や国家のみならず、市民社会が重要な主体であることを留意すべきである。その市民社会の当事者は勿論我々も含まれる。
・オフィス・アワー
希望者は講義後に申し出ること。

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