『狂言記』及び『天草版平家物語』を言語資料として用い、言葉について調べ、考える力を身につける。

言葉について調べたり考えたりするために必要な、言語資料の読み方や辞書などの扱い方を知り、それを実際に活用することができるようになる。日本語の歴史に関する基礎的な知識を身につける。

狂言　天草版平家物語　キリシタン資料　日本語の歴史　　

国語教員免許取得のための選択科目。言語文化教育プログラム（日本語）の必修科目。
この授業は、「欧米・アジアと日本の歴史・思想・文化をバランスよく学び」、「国際的視野を身につけた国語科・社会科・英語科の教育者を育てる」ための授業です。（カリキュラム・ポリシ－）

言葉について調べ、解釈を試み、言葉の体系や歴史について考える活動を演習する。毎回、言語資料を読み、担当者による調査結果の報告に基づいて全員で検討を行う。また、必要に応じて教員による補足説明を行う。

第 1回　授業の進め方について見通しを持つ。狂言及び『狂言記』の概要を知る。
第 2回～第3回　中世日本語の概要を知る。『狂言記』を音読する。「末広がり」「柿山伏」「薩摩守」「二人大名」等の曲を取り上げる予定。
第 4回～第7回　『狂言記』を資料として、言葉の考察、検討を行う。　小テストを行い、知識を確認する。
第 8回　『天草版平家物語』について、その概要を知る。　
第 9回　キリシタン資料のローマ字と日本語の音声・音韻について知る。
第10回～第11回　『天草版平家物語』を音読する。巻第4、第10「平家の一門の人々多う討たれられたその中に、敦盛熊谷にあうて討ち死にのこと」以下を取り上げる予定。
第12回～第15回　『天草版平家物語』を資料として、言葉の考察、検討を行う。　小テストを行い、知識を確認する。

資料を音読したあと、発表者の調査結果の報告に基づき、質疑応答などをとおして全員で検討作業を行う。

国語学概論で学習した内容を復習しておく。
担当者は、担当箇所の範囲で言葉について調べ、考察して発表資料をまとめる。
担当者以外は、解読する箇所に目を通し、不明な点を把握しておく。

言語資料としての『狂言記』及び『天草版平家物語』についての知識を持ち、言葉について調べたり、考えたりし、それについて発表することができるようになること。そして日本語の歴史に関する基礎的な知識を獲得し、記述することができるようになることが合格の基準です。

発表内容（50％）、演習の活動への参画（質問、意見交換）などの状況（20％）や小テストの結果（30％）を総合して評価する。

テキスト：なし。必要な資料はプリントで配布する。
参考書は、適時紹介する。