英米文学演習A
 English and American Literature A
 担当教員:三枝 和彦(SAIGUSA Kazuhiko)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
ジェイン・オースティンの小説,『高慢と偏見』を講読することによって,小説の技法や作品の背景となる社会や文化に関する知識を得て,イギリス小説を鑑賞するための基礎力を身につける。また,獲得した知識を基にして『マンスフィールド・パーク』を実際に分析し論じることによって,文学作品,ひいては人間社会と文化に対する分析力と思考力を養成する。

【授業の到達目標】
1)小説を鑑賞するための基礎的な知識を獲得する。
2)小説作品を分析・考察できるようになる。
3)作品の分析・考察を他者に伝えることができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
ジェイン・オースティン,イギリス小説,英文学,階級,結婚,金

【科目の位置付け】
本科目は,海外との文化的・経済的交流に資するコミュニケーション能力と,欧米の文化・思想に関する知識と国際的視野を持ち,地域における異文化交流,及び教育に貢献できる人材を育てるために(異文化交流コース・カリキュラム・ポリシー),英米文学を鑑賞し,理解し,議論するために必要な知識と分析力,思考力を養うためのものである。

【授業計画】
・授業の方法
ジェイン・オースティンの小説,『高慢と偏見』と『マンスフィールド・パーク』の翻訳を読んでいきます。初めに『高慢と偏見』を講義形式で講読し,作品を読み解くために必要な,社会的・文化的背景や重要テーマに関する知識を身につけます。作品の理解を助けるために映画版も視聴します。続いて『マンスフィールド・パーク』については,担当者が該当箇所についてあらすじと重要な部分に関する分析と考察を発表し,それをもとに全体で議論することによって作品の理解を深めていきます。発表者以外にも発表に対する発言及び各自が注目した個所に関する発言が求められます。また,毎回の授業でコメントペーパーを書いてもらいます。
・日程
第 1回 ガイダンス(授業の進め方等の詳細)
第 2回 ジェイン・オースティンとその時代
第 3回 『高慢と偏見』①上巻 第 1章~第14章
第 4回 『高慢と偏見』②上巻 第15章~第23章
第 5回 『高慢と偏見』③上巻 第24章~第35章
第 6回 『高慢と偏見』④下巻 第36章~第48章
第 7回 『高慢と偏見』⑤下巻 第49章~第61章
第 8回 『マンスフィールド・パーク』①第 1章~第6章
第 9回 『マンスフィールド・パーク』②第 7章~第12章
第10回 『マンスフィールド・パーク』③第13章~第18章
第11回 『マンスフィールド・パーク』④第19章~第24章
第12回 『マンスフィールド・パーク』⑤第25章~第31章
第13回 『マンスフィールド・パーク』⑥第32章~第39章
第14回 『マンスフィールド・パーク』⑦第40章~第48章
第15回 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
作品をよく読み,授業中は自分の意見を積極的に発表すると共に,他者の意見にも耳を傾けましょう。
・授業時間外学習へのアドバイス
まずは作品を丹念に読んでください。図書館やインターネットの資料を利用し,作品や作者,背景について調べましょう。発表担当者には入念な準備が求められます。基本的に翻訳を読んでいきますが,余力のある人は原文にも挑戦してみましょう。

【成績の評価】
・基準
1)小説を鑑賞するための基礎的な知識を獲得している。
2)小説作品を分析・考察できる。
3)作品の分析・考察を他者に伝えることができる。
・方法
コメントペーパー(15%),発表と発言による授業への参加(45%),レポート(40%)

【テキスト・参考書】
ジェイン・オースティン 『高慢と偏見(上)(下)』 中野康司訳(ちくま文庫)
ジェイン・オースティン 『マンスフィールド・パーク』 中野康司訳(ちくま文庫)

【その他】
・オフィス・アワー
*Office Hours:水曜日16:20~17:50(会議等で不在にすることもあるので、確実に面談したい場合は事前に連絡してください。指定時間外も必要に応じて随時受け付けます。)
三枝研究室 地域教育文化学部2号館4階
Tel: 023-628-4827 E-mail:saigusak@e.yamagata-u.ac.jp

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