【授業の目的】
俳句・短歌・漢詩の制作を通じて言語表現における「型」の効果を理解し、自らの言語活動に活用してコミュニケーション能力を高めるとともに、言語生活を豊かにする諸活動の実践的指導に活用できるようになることを目的とする。
【授業の到達目標】
・言葉の「きれ」の効果を理解し、活用することができる。 ・五七調と七五調、及び文語と口語のリズムを理解し、文を構成することができる。 ・対句の効果を理解し、活用することができる。 ・起承転結の効果を理解し、活用することができる。 ・音読みと訓読みの効果の違いを理解し、適切に使い分けることができる。 ・入門期の「俳句」「短歌」「漢詩」創作指導ができる。
【授業概要(キーワード)】
効果的言語表現 文芸活動指導
【科目の位置付け】
豊かな人間性形成に資する言語創作活動の指導力を身につけるための実作演習。
【授業計画】
・授業の方法
比較的短い定型の韻文(俳句・短歌・七絶)制作法の講義・実作演習・創作意図のプレゼンテーションによって構成される。
・日程
第1回 : 韻文における定型概説 第2回 : 俳句と川柳の差異に関する講義 第3回 : 俳句実作演習 第4回 : 俳句講評会(創作意図プレゼンテーション) 第5回 : 五七調と七五調の効果に関する講義 第6回 : 五七調短歌の実作演習 第7回 : 七五調短歌の実作演習 第8回 : 短歌講評会(創作意図プレゼンテーション) 第9回 : 脚韻と平仄に関する講義 第10回: 漢俳の実作演習 第11回: 起承転結と対句に関する講義 第12回: 七言絶句(前対格)実作演習 第13回: 七言絶句添削演習 第14回: 七言絶句講評会(創作意図プレゼンテーション) 第15回: 授業のまとめ(創作体験と読解力向上の関係性について)
【学習の方法】
・受講のあり方
説明された定型短詩の特徴に関する理解を深めるために定型を遵守して実作を行う。 講評会では創作意図と表現方法との関連について発表者に質問する。
・授業時間外学習へのアドバイス
適切な言語表現を選ぶために自分の作品に用いられている詩語・レトリック・構成に対する推敲を繰り返す。
【成績の評価】
・基準
・「きれ」「五七調」「七五調」「対句」「起承転結」の決まりを遵守して定型短詩を制作できることを合格の基準とする。
・方法
・3回の講評会に提出した作品が定型を遵守していること。(60点) ・講評会において発表者として簡明に創作意図を説明できること。(15点) ・講評会において質問者として作品の修正点を適切に指摘できること。(15点) ・脚韻と平仄の決まりを遵守して七言絶句を制作できること。(10点)
【テキスト・参考書】
説明プリントを授業中に配布。
【その他】
・学生へのメッセージ
古典や現代文が苦手な学生にこそ受講してもらいたい授業。 実作することで読解力は驚くほど向上しますので体験してみてください。
・オフィス・アワー
月曜日と木曜日の12:00~13:00(研究室)
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