公民科教育法
 Methodology of Civics Education
 担当教員:高 吉嬉(KO Kilhee),江間 史明(EMA Humiaki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース、大学院教育実践研究科
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義式(グループ活動及び討論)
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
グローバル化と情報化,人権と平和,議会と民主主義,貧困と市場経済,少子・高齢化社会と福祉など,現代社会の諸問題を視野におきながら,知識基盤社会化やグローバル化に必要な「国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」ための教材を研究し,模擬授業を行う。

【授業の到達目標】
・「シティズンシップ」教育の歴史を学習し,その現状と課題を把握することができる。
・グループ活動を通して,資料の活用や他人とのコミュニケーション能力を高め,教材研究をした教育内容にもとづく模擬授業を行い,社会的事象の意味,意義を解釈すること,事象の特色や事象間の関連を説明すること,自分の考えを論述することをしっかり確立していく。

【授業概要(キーワード)】
シティズンシップ、人権、平和、民主主義、現代社会の諸問題

【科目の位置付け】
この授業は、「国際的視野を身につけ、多面的・多角的な視点から教材研究や実践に取り組む社会科教員を育てる」ための授業です。(カリキュラム・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
講義式(グループ活動及び討論)
・日程
第1回:オリエンテーションと自己紹介,授業の概要説明。グループ分けなど
 * 課題: 「公民とは何か」についてのミニ・レポート
第2回:「公民」「市民」「人民」「シティズンシップ」の用語について学習し,意見交換を行う。
 * 課題: 授業案づくに向けてグループ毎に話し合い,教材開発に取り組む。
第3回:憲法と教育基本法,学習指導要領の歴史について学習し,意見交換
第4回:「貧困と市場経済分野」グループの教育内容研究。質疑応答や意見交換
 * 課題:「『ルポ 貧困大国アメリカ II』を読んでの感想」
第5回:「議会と民主主義分野」グループの教育内容研究。質疑応答や意見交換
第6回:「少子・高齢化社会分野」グループの教育内容研究。質疑応答や意見交換
第7回:「世界平和と人類の福祉分野」グループの教育内容研究。質疑応答や意見交換
第8回:「地域に根ざした国際化」グループの教育内容研究。質疑応答や意見交換
第9回:授業案づくりの計画をグループ毎に検討・発表する。(テーマ・教科書内容・課題意識など)
第10回:「貧困と市場経済分野」グループの模擬授業,質疑応答と討論
第11回:「議会と民主主義分野」グループの模擬授業,質疑応答と討論
第12回:「少子・高齢化社会分野」グループの模擬授業,質疑応答と討論
第13回:「世界平和と人類の福祉分野」グループの模擬授業,質疑応答と討論
第14回:「地域に根ざした国際化」グループの模擬授業,質疑応答と討論
第15回:これまでの学習内容をふり返りつつ,シティズンシップ教育のための社会科の課題について話し合う。 * レポートを課す。

【学習の方法】
・受講のあり方
①受講者自らが授業での学習内容を深めていく姿勢を持つことが望まれる。
②扱う内容について積極的に考え、コメントをよせるなど、授業に積極的な態度で臨むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
①自分の問題意識をしっかり持ち、教材研究に励み、積極的な姿勢で模擬授業に望むこと。
②各内容で紹介された図書を読み、インターネットや図書館を利用するなど、授業で上げられた内容を深めていくこと。

【成績の評価】
・基準
以下の評価の観点に則り,レポート及び発表内容などを中心に総合的に評価する。
・授業の学習内容を理解し、自分の課題意識をきちんともって自主的に資料を調べ、学習に励んだか。
・レポートの作成の際に関連資料の収集方法や発表伝達の工夫などがみられたか。
・統計や資料を講読・分析するなど,指導案づくりに対する理解や授業に対する工夫等がみられたか。
・方法
以下の3点において、総合的に評価する。
①平常点20% ②教材研究30% ③学習指導案づくりと模擬授業 50%

【テキスト・参考書】
【テキスト】①文部科学省『中学校学習指導要領解説 社会編(新学習指導要領用)』(日本文教出版社)、②文部科学省『高等学校学習指導要領解説 公民編(新学習指導要領用)』(教育出版社)
【参考書】①小玉重夫『シティズンシップの教育思想』(白澤社)、②堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ II』(岩波新書)、③各自が使用した中学校と高校の公民的分野の教科書、④他,授業の際に適宜指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
どのような中学校や高等学校の社会科教師になりたいのかを常に考えつつ、積極的な姿勢で授業に参加して下さい。

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