絵画A
 PaintingA
 担当教員:八木 文子(HUMIKO Yagi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科文化創生コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
・西洋絵画技術の体系的理解と絵画の構造を理解することを目的とする。
・技法的観点、素材的観点から各素材の組成を学び、各素材の性質から種類を適切に選別できる知識を得ることを目的とする。
・色彩現象、透層、安定性、耐久性などを考慮して制作できる実技能力及び手法を修得し、知識を表現の効果的な使用に展開できることを目的とする。

【授業の到達目標】
・絵画制作に必要不可欠な絵具を選択する上で重要な指標となる知識として描画材料である絵具の組成を学び、顕色材、展色材、固着材の各用途と種類を説明できる。
・素材の性質を物理的、科学的根拠をもとに分析し、顔料と媒材の関係と状態、構成要素としての役割を説明できる。。
・制作演習として油彩画を経験し、知識を有効に活用、応用できる。

【授業概要(キーワード)】
油彩・顕色材・展色材・固着材

【科目の位置付け】
この授業は絵画領域における「造形理論と表現」の基礎的能力を培い、知識と技能を効果的に身につけるものである。(地域教育文化学科専門教育科目カリキュラム・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
講義による絵画基礎を礎に制作演習を行う。
・日程
授業計画
第1回:顔料と媒材、懸濁液=分散液(サスペンジョン)、人工合成無機顔料について検証し天然と合成の相違を検証する。(講義)
第2回:顔料の着色力、吸油量を顔料の比重と比較し検証する。(講義)
第3回:絵具の被覆力と着色力の相違、絵具層の屈折率と透層力を利用した技法について理解する。作品制作①(講義・演習)
第4回:顔料一覧表、顔料特性表から各名称と油性媒材との相性、吸油量、被覆力、有毒性などの知識を得る。作品制作②(演習・講義)
第5回:色別の顔料解説をもとに顔料の組成、性質、使用用途について検証し、制作演習を行う③(演習・講義)
第6回:媒材の出自、科学組成の分類を検証し、乾燥の相違、接着力、希釈材について理解する。作品制作④(演習・講義)
第7回:媒材としての分散液(ディスバージョン)と懸濁液(サスペンジョン)、乳濁液(エマルジョン)について検証する。乳濁液(エマルジョン)の種類である油中水滴(WO)、水中油滴(OW)乳濁液、合成乳濁液について検証する。作品制作⑤(演習・講義)
第8回:乾性油の種類と酸と油脂の化学式から乾性油の油脂構造、性質を学ぶ。作品制作⑥(演習・講義)
第9回:媒材・溶剤・希釈剤一覧を参照し、媒材の種類と揮発製油の種類を学ぶ。作品制作⑦(演習・講義)
第10回:媒材・溶剤・希釈剤解説をもとに各素材の組成、性質、使用用途について把握する。実践的作品制作⑧(演習・講義)
第11回:描画技術の紹介(グリザイユとグレーズ)制作演習に反映した画材選択と技術修得のための作品制作⑨
第12回:描画技術の紹介(有色下地)。制作演習に反映した画材選択と技術修得のための作品制作⑩
第13回:制作に反映できる絵画作品を紹介する。制作演習に反映した画材選択と技術修得のための作品制作⑪
第14回:制作に反映できる絵画作品を紹介する。制作演習に反映した画材選択と技術修得のための作品制作⑫
第15回:作品の講評会を行う。改善点について考察する。

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
・絵画材料の組成理解と実践必然性の理解度、描画技術力としての観察力、構成力、空間表現、量感表現等の作品完成度を基準に評価します。
・方法
・人物素描演習提出作品 50点
・人物油彩演習提出作品 50点

【テキスト・参考書】
参考書・参考資料等
美術出版社「絵画技術入門」佐藤一郎著

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