映像表現
 Visual Media Expression
 担当教員:早川 貴泰(HAYAKAWA Takahiro)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
この授業は映像作品の鑑賞・制作を通して、
1.映像制作者としての基礎・映像に関する教養を学ぶこと
2.映像制作を他者に教えるためのノウハウや思考を学ぶこと
以上の2点を目標としている。
 映像の作り方、企画の立て方、発表の仕方など制作の基本を学ぶことから始め、アナログとデジタルの両方の手法によってアニメーション制作を行う。同時に映像史、映像の原理、著作権、制作者倫理等について幅広く参照し、『”映像を制作する”とはどういうことなのか?』という、映像制作者としての原点について考える場とする。
 また本講義は、抽象アニメーションを用いたオリジナルのミュージックビデオ制作を最終的な課題と位置づけており、「デザイン基礎」「デザインA」「デザインB」「映像基礎」履修者を前提とした内容となっている。
 さらに、「映像制作」と「教育」という視点から、その応用的な可能性について広く学ぶための授業でもある。ツールに関しては、Adobe After Effects中心の演習を行う。制作物に関するプレゼンテーションも併せて行う。

【授業の到達目標】
1,映像制作の基礎や原理を理解し説明できるようになる。
2,映像の歴史を理解し説明できるようになる。
3,映像制作のための企画やアイディア出しができる。また、その方法論が理解でき、説明ができるようになる。
4,様々な映像のためのアプリケーションを用い、映像制作ができるようになる。また、その方法論が理解でき、説明ができるようになる。
5,制作物に関してのプレゼンテーションや、講評ができるようになる。
6,映像文化についての理解を深め、各自の思索を深めるための基礎を身につける。
7,映像に関心を持ち、授業を通して得られた知識や経験に基づいて主体的に考察できるようになる。
8,「課題発見能力」「課題探求能力」「コミュニケーション能力」「行動力」「社会性」の基礎的な力を身につける。

【授業概要(キーワード)】
映像 映画 アニメーション アニメ 動画 デジタル メディア・アート デザイン アート 映像史 音楽 タイムライン ワークショップ コンピュータ 映像と音楽 アブストラクトアニメーション DJ VJ

【科目の位置付け】
制作演習を通してデザインの原理を学び、制作に必要な基礎的なデザインの知識・能力を身につけるものである。中学校・高等学校一種免許状(美術)および高等学校一種免許状(工芸)取得の選択科目

【授業計画】
・授業の方法
毎回、グループもしくは個人で作品制作を行うワークショップを開催し、参考作品の鑑賞と解説、企画、制作、プレゼンテーション、講評を行います。
 映像領域やその周辺領域に関する最新の動向を反映するため、予定の授業内容が前後することがあります。
・日程
第1回:アナログによる総合的な制作 視覚玩具制作ワークショップ (1) フェナキストスコープ台紙作成
第2回:アナログによる総合的な制作 視覚玩具制作ワークショップ (2) グラフィックデザインとアニメーション 動きの理論
第3回:アナログによる総合的な制作 視覚玩具制作ワークショップ (3) 企画とアイディアスケッチ
第4回:アナログによる総合的な制作 視覚玩具制作ワークショップ (4) フェナキストスコープ制作
第5回:アナログによる総合的な制作 視覚玩具制作ワークショップ (5) フェナキストスコープ制作 仕上げ
第6回:作品発表 鑑賞 相互評価
第7回:アニメーション史概論(1) ハンス・リヒター / オスカー・フィッシンガー
第8回:アニメーション史概論(2) ノーマン・マクラレン / ジョン・ウィットニー
第9回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (1) 企画
第10回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (2) 絵コンテ
第11回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (3) 素材作成
第12回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (4) Adobe After Effects モーション作成
第13回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (5) Adobe After Effects 編集
第14回:デジタルアニメーション制作ワークショップ (6) Adobe After Effects 動画出力
第15回:作品発表 鑑賞 相互評価

【学習の方法】
・受講のあり方
ワークショップにおいて制作課題の意図を読み取り、課題に即した作品を時間内に制作する。グループワークにおいては主体的、積極的に制作に参加し、グループに貢献する姿勢が必要です。
・授業時間外学習へのアドバイス
気になったワードをインターネットで検索し、予習、復習することを推奨しています。授業内容を今後の勉強や活動の中で実践してみることが何よりの復習となります。課題制作を通して、自らの制作活動への発展を考察して下さい。

【成績の評価】
・基準
制作物、プレゼンテーション、グループワークの際の貢献を軸に総合的に評価します。授業での活動へ積極的・能動的に参加できることが基準となります。
・方法
授業参加・課題への取組姿勢 50点 制作課題 25点 レポート課題25点 計 100点

【テキスト・参考書】
特にテキストは用いない。適時、プリントを配付する。
参考書・参考資料等:
・南雲治嘉(著)「コンピュータ時代のベーシックデザイン 視覚表現」(グラフィック社)
・永原康史(監修)JAGDAインターネット委員会(編)「デジタルメディアと日本のグラフィックデザイン その過去と未来」(誠文堂新光社)
・向井周太郎(監修)勝井三雄・田中一光(著)「現代デザイン事典」(平凡社)
・坂根厳夫(著)「メディアアート創世記 科学と芸術の出会い」(工作舎)
・落合陽一(著)「魔法の世紀」(PLANETS)

【その他】
・学生へのメッセージ
学生へのメッセージ
 グラフィックデザインを中心にデザイン領域における初心者を前提とした講義・演習を行います。自学自習によって講義内容をマスターする姿勢が大切です。
・オフィス・アワー
メールやSNSにおいて随時、相談を受け付けています。アドレスは講義で連絡します。

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