【授業の目的】
日本が誇る造形芸術としての「鋳金」について、数少ない歴史ある生産地域の一つである山形の地で、鋳込み技法の工程に関する学習(レリーフ様式の文鎮を例にした石膏原型の制作)と実地調査と通して、地域の造形文化を深く考える。
【授業の到達目標】
「鋳金」の技法について、原型制作、鋳型造り、合金、鋳造(鋳込)、仕上げを重ねて作品となる各工程と、山形の「鋳金」の特長について理解し説明することができる。
【授業概要(キーワード)】
鋳金、原型、合金、レリーフ
【科目の位置付け】
工芸および彫刻での学習を、地域の伝統的なものづくりの中で発展的に実践する。
【授業計画】
・授業の方法
前半は、実際の鋳金作品、その原形について、スライドなど使いながら講義を進める。また、山形市銅町の工房(横倉鑄金鑄房)に場所を移して、材料、用具、制作工程について具体的に解説する。後半は演習を加え、「生物」をテーマに、粘土と石膏を使用し、鋳金作品(レリーフ様式の文鎮)の原形を制作する。
・日程
1.授業概要説明 *2回目以降は学外での視察等含むため7〜10校時(2コマ連続)で7回の開講を予定する 2.鋳金について 3.山形の鋳金について(工房において) 4.鑄金作品(レリーフ様式文鎮)の構想・デッサン 5.粘土原形制作(3回) 6.石膏取り(4回) 7.石膏原形仕上げ・完成(3回) 8.講評(作品原形)
【学習の方法】
・受講のあり方
鋳金を理解するために、各工程の課題に対して高い意識を求める。
・授業時間外学習へのアドバイス
美術館などで実際に鋳金作品を鑑賞する。身近なところにモチーフを見出し、「生物」のデッサンを数多く試みる。
【成績の評価】
・基準
材料、用具、制作工程等の基本要件、ならびに山形鋳物の特長について説明することができる。
・方法
作業の取り組み(材料、用具の適切な用法の確認)【40%】、石膏原形の完成状態【50%】、講評(作品解説)【10%】を総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
テキスト:資料の配布(随時)
【その他】
・学生へのメッセージ
地域造形文化実践演習Bの連続履修を推奨する。
・オフィス・アワー
授業終了後
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