管弦打楽器奏法Ⅲ(弦楽器)
 Method of Orchestral Instruments Ⅲ(Stringed Instruments)
 担当教員:犬伏 亜里 Ari Inubushi
成田 寛 Hiroshi Narita
久良木夏海 Natsumi Kuraki
柳澤 智之 Tomoyuki Yanagisawa
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:3年,4年  開講学期:通年  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
発展的音階、分散和音のより高度な技法を用いた多彩な表現

【授業の到達目標】
奏法Ⅰ及びⅡで習得した平易な音階を基に、属調、下属調、平行調、同主調等、関係調の発展的音階、及び分散和音を習得し、それらを活用した多彩な表現を目指し、個々の表現としてまとめ上げる。

【授業概要(キーワード)】
楽曲に対する理解と演奏実践。

【科目の位置付け】
音楽芸術コース 専門科目

【授業計画】
・授業の方法
個々の技能に合わせた作品の表現内容を、授業計画のキーワードに基づく様々な要素に分析し、実践する。そのうえで各授業の成果を包括した演奏内容として結実させる。
・日程
第1回:オリエンテーション/授業の要領、概要に関するガイダンス、教材等の指示を行う。
第2回:楽器の歴史と特性/楽器の歴史について、奏法Ⅰ及びⅡ概観を補足し、その特性について考える。
第3回:楽器と構造/大きさ、重さ、形状等、感覚的に漠然と捉えていたものを再検証し、構造について復習する。
第4回:楽器の機能と用法/音を発するまでのプロセスを物理的に捉え、用法について学習する。
第5回:呼吸法/表現との関わりにおいて、弦楽器として呼吸法の要点を捉え、奏法Ⅰを補足する。
第6回:フレージング/一律にいかないのがフレージングであり、そこに解釈上の選択肢が開かれることを復習する。
第7回:アンザッツ/初発音のイメージとニュアンスにより、音を発する態勢が定まることを作品の中で復習する。
第8回:アーティキュレーション/音の分離とレガートについて作品の中で明快な解釈を施す必要性を認識する。
第9回:拍節法/律動感と周期性の観点から作品を吟味し、躍動感をより鮮明に備えることの重要性を再認識する。
第10回:アゴーギク/速度の微細な変化を備えることが、内容の展開と完結に不可欠な要素であることを復習する。
第11回:作品内容と構造/モチーフ、楽節、形式等の視点から分析し、作品を形として捉える必要性を復習する。
第12回:作品内容と構築/作品の構築性と強弱法、速度法、和声法に伴う終止形等の関わりについて復習する。
第13回:旋律と音程/旋律により誌的情感、色彩感を備えるために、微細な音程の工夫が有効である点を復習する。
第14回:和声と音程/純正律について物理的に解析し、美しい響きの原点を捉えることを復習する。
第15回:包括的表現(試験)/授業で展開した様々な要素を包括的内容表現としてまとめる。

【学習の方法】
・受講のあり方
弱点を克服するための有効な方法を見出すために、教員の指導に積極的関心をもって授業にのぞむ。
・授業時間外学習へのアドバイス
次回の授業内容における弱点を明確にする。
向上するために、僅かな時間でも積極的に練習する習慣を身につける。

【成績の評価】
・基準
1.個々の作品解釈が表現されているか。
2.演奏の技術的習熟が達成されているか。
・方法
1.授業に対する取り組み、出席状況等の平常点(30%)
2.前期、後期2回の実技試験における技術的及び芸術的評価(70%)、

【テキスト・参考書】
各々教員がすすめるもの。

【その他】
・学生へのメッセージ
日々練習を怠らないこと。反復の過程で習熟のヒントを得ることが最も大切である。音楽創出に常に積極的であること。

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