社会学概論
 Introduction to Sociology
 担当教員:山本 英弘(YAMAMOTO Hidehiro)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
現代社会の社会学的考察の基礎
近代化、グローバリゼーションという社会変動を経て、現代社会はどのように変容したのだろうか。社会学の諸概念と分析視座に基づいて、現代社会の特質を把握し、様々な社会現象がどのような仕組みで起きているのかを考察していく。

【授業の到達目標】
社会学的視座に基づいて、様々な社会問題を洞察することができるようになる。身近な問題を社会全体の問題と関連づけて考えるという社会学的想像力を身につける。

【授業概要(キーワード)】
社会学、現代社会、社会変動、グローバリゼーション

【科目の位置付け】
児童教育コース発展科目(選択)
社会科免許上必修

【授業計画】
・授業の方法
下記のスケジュールに沿って社会学のトピックを講義を行う。適宜、内容理解を確認するための小課題を課す。
・日程
第1回:イントロダクション・社会学の視座 社会学という学問のものの見方や考え方を解説する。
第2回:個人の行為と社会の構造 個人の行為と社会構造の相互影響関係について解説する。
第3回:組織と集団 組織や集団の基本的な性質について解説したうえで、現代社会における変容過程を論じる。
第4回:個人主義化と親密性 人間関係を捉える社会学的視座を解説したうえで、現代社会における変容過程を論じる。
第5回:学校から職業へ メリトクラシー社会について解説したうえで、学歴社会と教育政策の趨勢を論じる。
第6回:豊かな社会の格差と不平等 社会階層・階級という視座について解説したうえで、現代日本社会における格差について論じる。
第7回:家族とジェンダー 家族形態について解説したうえで、家族および性役割の変容を論じる。
第8回:福祉国家と社会福祉 福祉国家体制について解説したうえで、今日の社会福祉政策の動向を論じる。
第9回:現代医療 医療と社会との相互影響関係について、主観的健康、医者-患者関係、医療技術などを軸に解説する。
第10回:環境問題と社会 環境問題と社会との相互影響関係について、具体的な環境問題を取り上げつつ解説する。
第11回:都市と地域 産業社会と都市社会の変遷について論じ、今日の都市と地域が抱える諸問題を検討する。
第12回:市民参加とガバナンス 地方分権など今日の動向をふまえながら、地域社会の運営に対する市民参加の可能性を論じる。
第13回:グローバリゼーションと現代社会 経済、政治、文化という視点からグローバリゼーションの進行およびその利点・問題点を論じる。
第14回:社会学の研究方法 理論的研究、量的調査、質的調査など社会学的研究を行ううえでの主要な方法を解説する。
第15回:期末試験と解説 試験を実施したうえで、そのポイントについて解説する。

【学習の方法】
・受講のあり方
新聞・TVニュースや身の回りの出来事に関心をもちつつ、授業に臨んでほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業で学んだ知識を習得するだけでなく、関心のある社会現象について自分で考察してみるとよい。

【成績の評価】
・基準
社会学的概念の理解の程度と、それを応用した思考力
・方法
各回において課題を課し、授業内容の理解を確認する(50%)。
社会学概念の理解と思考法・分析法の習得の程度を確認するための期末試験を行 う(50%)。

【テキスト・参考書】
特に指定しない。授業時に配布するプリントをもとに行う。
参考書:長谷川公一・浜日出夫・藤村正之・町村敬志.2007.『社会学』有斐閣.
参考書:小熊英二編.2012.『平成史』河出書房新社.

【その他】
・オフィス・アワー
研究室在室時に取り込んでいなければ対応する。

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