【授業の目的】
フィールド調査を通して地形景観学のエートスを理解し,景観を構成する諸要素を認知し各要素間の連関・相互作用とそれらが織りなす地表システムを理解する. 南関東地方と山形県内を対象にして、4泊5日程度の日程で集中的に地形景観観察(巡検)および地理学調査のトレーニングを実施する。実習の内容については、対象地域の地域性を考慮して地形、災害、集落、地場産業、地域開発等のテーマを選定する。
【授業の到達目標】
自然景観特に地形の構成とその発達プロセスを分析しそれらの地表システムを読みとる能力を養成する.
【授業概要(キーワード)】
フィールド調査,地表システム,景観分析
【科目の位置付け】
フィールドにおけるより実践的な地形学学習
【授業計画】
・授業の方法
集中形式でフィールド調査法を学ぶ
・日程
・実習地域に関する事前学習会(1,2,3,4回目) プレゼン形式 ・山形県の地形的特性の把握(5,6回目:現地実習1日目) ・山形県の地質特性の把握(7,8回目:現地実習1日目) ・東北日本の地形特性の総括(9回目:現地実習1日目) ・関東平野の地形的特徴の観察(10,11回目:現地実習2日目) ・関東平野の第四紀地質学的特徴の把握(12,13回目:現地実習2日目) ・東京の地形1 洪積台地(14,15回目:現地実習2日目) ・東京の地形2 沖積平野(15,16回目:現地実習3日目) ・東京の地形と都市の発達(17,18回目:現地実習3日目) ・南関東沿岸地域の地震性地殻変動のまとめ(19,20回目:現地実習3日目) ・東京の立地する地形・沖積平野の観察(21,22回目:現地実習4日目) ・東京の立地する地形・洪積台地の観察(22,23回目:現地実習4日目) ・東京の立地する地形の総括(24,25回目:現地実習4日目) ・東京の地形特性を反映した都市の立地1(26,27回目:現地実習5日目) ・東京の地形特性を反映した都市の立地2(28,29回目:現地実習5日目) ・東京の地形特性を反映した都市の立地の総括(30回目:現地実習5日目)
【学習の方法】
・受講のあり方
・現地での景観に対する知的好奇心を常に研ぎ澄ませ,それらを読み取っていく. ・事前学習会の時間を利用して、対象地域、巡検内容等を相談の上決定し、出発の2週間前までに対象地域 の関連文献・資料の検索および紹介を行う。
・授業時間外学習へのアドバイス
調査地域に関する文献・資料の検索および講読を通じて予備知識を得ておくことは不可欠. 自らの観察事項を,既存資料等と比較することで地域の変化や問題点を明らかにする.さらには地域性にまで踏み込んだ考察を行う.
【成績の評価】
・基準
・実施後は指定されたテーマに基づいてレポートにまとめて提出する。
・方法
巡検サイトでの積極性、レポートなどによる総合評価
【テキスト・参考書】
事前学習会の中で指示し、必要に応じてプリント資料を配布する. 調査地域の既刊論文を自ら収集しまとめること.
【その他】
・学生へのメッセージ
実習は8月中旬に実施する予定であるが,変更される可能性もある.講義の際や掲示板でにアナウンスされるので注意すること. 自然景観がいかに作られているかを自ら考える機会です. 必ず環境地形学を受講すること.事前学習会(論文講読会)に出席することが求められます.
・オフィス・アワー
午後5時以降
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