【授業の目的】
技術科教育の分野において,実践事例の分析と教材の試作(模作・改作)を通して,技術科の教材の研究を行う上で必要な基礎的・基本的知識及び技術の補充と深化・拡大を図る。また、今日における歴史的建造物の保存・活用技術についても理解する。授業は【教科書記載教材の検討】及び【事例教材の共同製作実践】の演習を行う。【教科書記載教材の検討】①「技術史と製図に関する教材」②「エネルギー変換に関する教材」③「生物育成の栽培に関する教材」④「情報の制御に関する教材」の中学校教科書に記載された教材について調査検討する。【事例教材の共同製作実践】提示された事例教材の中からグループごとに1つの教材を選択し試作して,共同で指導計画と指導案を立案する。授業を通して伝統的木造建築の成り立ちや構法を理解し、それらの設計製図に関する応用的な技術などを体得する。
【授業の到達目標】
①「技術史と製図に関する教材」②「エネルギー変換に関する教材」③「生物育成の栽培に関する教材」④「情報の制御に関する教材」の基礎的・基本的知識及び技術の補充と深化・拡大を図る。
【授業概要(キーワード)】
技術史、エネルギー、生物育成、情報、伝統的木造建築、木割、保存・活用技術
【科目の位置付け】
中技-木材加工、高工業(生活環境科学コース 選択)
【授業計画】
・授業の方法
講義、演習、製作を行う。
・日程
【教科書記載教材の検討】 第1回:ガイダンス:グループ分けを行い,中学校教科書に記載された内容ごとの教材について分担する。調査の方法について検討する。(永井・河合) 第2回:中学校教科書に記載された教材の分析:①「技術史と製図に関する教材」の実践事例を基にその特長について分担者が発表し演習を行う。(永井) 第3回:同:②「エネルギー変換に関する教材」の実践事例を基に,教材の特長について,分担者が発表し,演習を行う。(河合) 第4回:同:③「生物育成の栽培に関する教材」の実践事例を基に,教材の特長について,分担者が発表し,演習を行う。(河合) 第5回:同:④「情報の制御に関する教材」の実践事例を基に,教材の特長について,分担者が発表し,演習を行う。(河合) 【事例教材の共同製作実践】 第6回:ガイダンス:①「技術史と製図に関する教材」(永井),②「エネルギー変換に関する教材」(河合),④「情報の制御に関する教材」(河合)の事例教材について説明を受ける。提示された事例教材ごとにグループ分けを行い,分担を決める。 第7回:製作の準備:製作図,材料・部品,工程表の確認と工具・機械を準備する。(永井・河合) 第8回:教材と生活:教材と生活や文化,歴史や伝統,環境との関係について調査研究する。(永井・河合) 第9回:教材製作前半:グループごとに作業を開始する。設計図・部品の特性・プログラム言語の理解など(永井・河合) 第10回:教材製作前半:材料取り,部品加工,ハードウェアの製作などをグループごとに行う。(永井・河合) 第11回:中間発表:グループごとに前半の製作活動の状況と調査内容について発表する。(永井・河合) 第12回:教材製作後半:部品の検査,ソフト・ハードウェアの検証などをグループごとに行う。(永井・河合) 第13回:教材製作後半:組立て,完成,各部の機能の確認と修正などをグループごとに行う。(永井・河合) 第14回: 指導計画・指導案の作成:完成した教材に対応した指導計画と指導案を立案する。(永井・河合) 第15回:指導計画・指導案の発表と相互評価:立案した指導計画と指導案を発表する。相互批評と評価を行う。(永井・河合)
【学習の方法】
・受講のあり方
この授業では、実際に体得していくので、必ず出席のこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
常に色々な物を観察すること。
【成績の評価】
・基準
1.毎時間の取り組み状況,2.発表とレポート,3.指導計画・指導案,4.教材作品,で総合的に評価。1を20%,2を20%,3を30%,4を30%,合計100点で採点。
・方法
試験、レポート、教材作品等によって総合的に評価。
【テキスト・参考書】
授業時にプリントを配布する。 参考書:中学校学習指導要領解説 技術・家庭編、参考書:近藤豊『古建築の細部意匠』大河出版、参考書:中学校技術・家庭教科書技術分野 開隆堂出版、他
【その他】
・学生へのメッセージ
作業に適した服装で受講のこと。 三角定規、物差し、コンパスなどの基本的な製図道具を各自用意すること。
・オフィス・アワー
授業終了時、または研究室で随時。
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