都市・地域計画
 Urban and regional planning
 担当教員:佐藤 慎也(SATO Shinya)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「少子高齢化社会における都市・地域計画」
日本の都市計画は1919年に誕生し、関東大震災後の震災復興、第二次世界大戦後の戦災復興、高度成長期のニュータウン、阪神大震災後の震災復興などを経ながら発展してきた。本講義では都市の発達の歴史とともに生まれてきた都市計画の体系、農村社会の変化と都市化、商業施設の郊外化などの流れを明らかにしながら、近年の都市計画への住民参加の可能性についてシミュレーションによる演習を踏まえながら解説する。

【授業の到達目標】
本講義では都市の発達の歴史と都市計画の必要性を理解できること、都市と農村との関係の変遷を把握し、都市や地域が抱える課題を明らかにできること、持続可能な未来の都市環境、地域環境生成のための方法論として3次元表現を伴った住民参加手法について理解できること等を目標とする。

【授業概要(キーワード)】
都市計画 地域計画 総合計画 都市計画マスタープラン 住宅マスタープラン 区画整理 都市再開発 線引き 用途地域 コンパクトシティ 住民参加 農山村振興

【科目の位置付け】
一級・二級建築士・木造建築士受験資格、インテリアプランナー登録資格指定科目(生活環境科学コース 選択)

【授業計画】
・授業の方法
講義ならびに2次元・3次元表現をともなうワークショップを実施し、統合的な視点からの理解を促す。
・日程
第1回 ガイダンス 建築と都市計画・地域計画
第2回 近代都市計画史(1)近代都市空間の誕生から近隣住区理論まで住環境形成の考え方
第3回 近代都市計画史(2)ニュータウン計画からインナーシティの再生まで
第4回 市民社会における都市計画の変容 都市居住の持続性への取組み
第5回 都市計画の基本構成と計画手法
第6回 用途地域における建築の制限 地区計画と建築協定
第7回 総合設計制度・市街地再開発事業・建築の権利変換
第8回 街並保全における建築・地域の再生
第9回 都市計画マスタープランと住民参加
第10回 自然災害からの復興まちづくり 震災復興計画における住環境整備
第11回 成熟型都市を支える仕組み 超高齢化社会の到来とまちづくり
第12回 まちづくりの具体的事例(1)
    参加型まちづくりデザイン
第13回 まちづくりの具体的事例(2)
    東日本大震災後の復興まちづくりと人口減少への対応 
第14回 都市デザインの変遷 住生活と自然環境とが呼応する都市デザインへ
第15回 少子化社会からの脱却 未来に繋げるための都市計画の展望

【学習の方法】
・受講のあり方
まちづくり学習では、実際に山形県・宮城県のまちづくりに関するセミナー・シンポジウムへの参加、あるいはもがみ地方への宿泊を伴う地元学体験等への参加を通して、知識を深める場面がある。教員から授業の中で紹介する。地域探検やまちづくり学習を通して、2次元や3次元的な視野から地域を統合的に把握し、未来志向型の立案ならびに計画ができる基礎的資質を身につけてほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習課題に関して自ら考察し、意欲を持って授業に望んでほしい。
講義期間中に学んだ内容を具体的に活かすかたちでまちづくり模型の作成を課題とすることから,課題の構想に学習内容を活用してほしい。またシミュレーションを通して新たな都市計画・地域計画に関する事項に知見を深めてほしい。

【成績の評価】
・基準
S段階、A段階は提出物が全て揃っていること,テスト・レポート・設計製図・模型作品・協働作業の評価点が平均8割以上であること,欠席1回までを条件とする。B段階は評価点が平均7割以上であること。C段階は評価点が平均6割以上であることを条件とする。
・方法
課題の提出状況ならびにテスト(論述式)による評価、出席状況、ワークショップ等協働作業への取り組み状況を総合的に判断する。

【テキスト・参考書】
テキスト まちづくり教科書6 まちづくり学習 丸善
参考書 まちづくりの新潮流―コンパクトシティ/ニューアーバニズム/アーバンビレッジ 彰国社  持続可能な都市―欧米の試みから何を学ぶか 福川 裕一 ほか 岩波書店 次世代のアメリカの都市づくり―ニューアーバニズムの手法 ピーター カルソープ 学芸出版社 都市田園計画の展望―「間にある都市」の思想 トマス ジーバーツ学芸出版社 概説 まちづくり三法の見直し―都市計画法・中心市街地活性化法の改正 ぎょうせいほか

【その他】
・学生へのメッセージ
まちづくりに関心のある学生を広く受け入れます
・オフィス・アワー
火曜日 夕方(第3火曜日を除く)その他e-mailでご連絡ください。
sato3rdgraders@ 以下を続けてください gmail.com

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