環境地質学実習C
 Experiment in environmental geology C
 担当教員:大友 幸子(OHTOMO Yukiko),川邉 孝幸(KAWABE Takayuki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
野外調査,データのまとめ,室内実験による解析等を通して調査結果をまとめ,発表とレポート作成を行う.

【授業の到達目標】
地質学的な野外調査方法を習得する.

【授業概要(キーワード)】
地質,地形,地層,岩石,環境地質

【科目の位置付け】
地表環境を構成する地質を観察・分析する能力を,野外調査や室内実験をとおして身につける.

【授業計画】
・授業の方法
野外実習,室内実験
・日程
4月上旬にオリエンテーションを行い日程等を決めます.
第1回:地形図の読み方  第2回:地形図等高線のトレース  第3回:谷線,尾根線のトレース
第4回:地質図学 立体の等高線表現と円錐と傾いた平面の交線の作図
第5回:地質図学 地形図と水平な平面の交線の作図  第6回:地質図学 地形図と傾いた平面の交線の作図
第7回:地質図学 地形図と複数の走向傾斜から求める褶曲した地層の境界線の作図
第8回:地質図学 コンピュータを利用した地形断面図の作成  第9回:地質図学 コンピュータを利用した地質断面図の作成
第10回:露頭の観察 堆積相と堆積環境(海底の地層)  第11回:露頭の観察 地層の層理面の認識
第12回:露頭の観察 堆積相と堆積環境(海岸線付近の地層)  第13回:クリノメーターと走向傾斜の測り方
第14回:露頭の観察 地層の連続と対比  第15回:露頭の観察 地質構造と地層の繰り返し
第16回:柱状図の書き方  第17回:柱状図のまとめ方 コンピュータを利用して各個柱状図の対比
第18回:柱状図のまとめ方 模式柱状図の作成、層相・層厚変化
第19回:野外調査 2km四方における野外調査―沢沿いの調査
第20回:野外調査 2km四方における野外調査―道沿いの調査
第21回:地質図の描き方 調査データをもとに、コンピュータ上で地質図の作成
第22回:コンピュータを使って、まとめのレポートの作成
第23回:野外調査 深成岩と節理の露頭観察  第24回:野外調査 岩脈類の露頭観察
第25回:ウルフネット,シュミットネットの使い方、節理,岩脈データのまとめ方(コンピューター使用)
第26回:深成岩,岩脈の岩石薄片作成  第27回:岩石の偏光顕微鏡観察(造岩鉱物)
第28回:岩石の偏光顕微鏡観察(火成岩)  第29回:作成した岩石薄片のモード組成の測定 (コンピューター使用)
第30回:火成岩類の野外調査および室内実験結果の発表(パワーポイント使用)とレポートの作成

【学習の方法】
・受講のあり方
地質学的な野外調査方法を習得するには,実地調査・毎日のデータのまとめ・室内実験から調査結果をまとめるレポートまで、一連の作業を経験することが必要です.あらかじめ,野外調査法についてそのつど学習し,前回の調査結果から、次の調査の目的を明確にしておくことが必要です.
・授業時間外学習へのアドバイス
野外調査のまとめは毎日行い(その日に調査した結果は柱状図および地形図上でまとめる), 次回の調査の目的を明確にし計画を立てること。また室内実験も、その日の課題をこなしていくこと.

【成績の評価】
・基準
最終的な調査結果の発表を元にした実習レポートの内容で判定します.
・方法
レポート(100%)

【テキスト・参考書】
・テキスト  
「新版 地質調査法」山内靖喜・三梨 昂著 地学団体研究会ほか、地質調査法に関する本
基礎地質図学(作図と読図) 大杉徴・坂幸恭・高木秀雄 著 前野書店
・参考書,参考資料等 
偏光顕微鏡と造岩岩石鉱物 第2版 黒田吉益・諏訪兼位著 共立出版

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