解析学B
 Algebra B
 担当教員:篠原 英裕(SHINOHARA Hidehiro)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
テーマは、正則関数と複素関数の基礎を学ぶことである。

【授業の到達目標】
次の5つを目標とする。
1)テイラー展開やローラン展開などの計算ができる。
2)一致の定理、最大値の原理、リュービルの定理など基本的な定理の意味を理解する。
3)有理型関数、特異点、留数の定義を理解し、具体的な計算ができる。
4)留数定理を理解し、複素積分の計算に利用できる。
5)実積分の計算に留数定理を応用することができる。

【授業概要(キーワード)】
正則関数の解析性、一致の定理、最大値の原理、特異点、ローラン展開、有理形関数、留数、留数定理とその応用

【科目の位置付け】
この授業は、自然科学、数理科学の問題を解決する能力を養うものである。(地域教育文化学部 システム情報学コースのカリキュラムポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
概念の説明、計算方法の説明、計算練習、総合的な演習により行われる。
・日程
第1回:級数の復習:収束判定法、べき級数
第2回:コーシー積分定理・積分公式の復習
第3回:正則関数のベキ級数展開
第4回:一致の定理
第5回:最大値の原理
第6回:リュービルの定理と代数学の基本定理
第7回:特異点とローラン展開
第8回:リーマンの特異点除去可能定理
第9回:有理型関数
第10回:留数の定義と計算
第11回:留数定理
第12回:偏角の定理とルーシェの定理
第13回:複素積分の計算
第14回:実積分への応用
第15回:期末試験とその解説

【学習の方法】
・受講のあり方
数学はとても長い(今でも未完の)本のようなもので、途中が分からなくなるとその後が全く分からなくなることがありますので、講義には必ず出席してください。講義を聴いて分からないところがあればどんどん質問してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前にテキストの該当箇所に目を通しておくことは講義の際に何を説明しているかを理解することの助けになります。演習問題には積極的に取り組んでください。

【成績の評価】
・基準
以下の観点で、演習や課題を取り入れつつ主に試験の結果によって総合的に判断する。
・正則関数の基本性質を理解している。
・テイラー展開、ローラン展開、留数の計算技術を習得している。
・留数定理を理解し、積分の計算に利用することができる。
・方法
演習と課題(宿題)(60%)、期末試験(40%)

【テキスト・参考書】
講義は下記のテキストをベースに行うが、必要に応じてプリントも配布する。
「複素関数論」谷口健二、時弘哲治著 裳華房(2013年)ISBN978-4-7853-1559-7 \2,200円+税      

【その他】
・学生へのメッセージ
成績評価は加算方式です。課題の未提出の部分があるとその分は加算されません。
数学は考えることが一番大切です。

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