【授業の目的】
「日本」を多角的に理解するために、日本と東アジアの歴史的交流とその意義について基本的な理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
日本史・アジア史の研究方法に目配りをしつつ、学際的な視点から、日本の歴史・文化とその特質について理解することができる。理解した内容について、具体的事例などを挙げながら自身の言葉で解説できる。
【授業概要(キーワード)】
「東アジアの中の日本」をテーマとし日本古代史・中国近世史・日本近代史それぞれの立場から、リレー形式で講義を行う。日本古代史からは、日本の成立と文物の移動などについて、中国近世史からは、東アジア海域世界の中世末から近世への推移について、日本近代史からは、近代日本を取り巻く国際関係について、それぞれ論じてゆく。 (キーワード)日本史、東アジア世界、華夷秩序
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修すること。
【授業計画】
・授業の方法
配布プリントと板書・スライドなどを中心に講義する。
・日程
第1回:ガイダンス 第2回:古代の東アジアと日本の誕生 第3回:朝鮮半島を通じた文物の獲得 第4回:日中関係と外交儀礼 第5回:東アジアをめぐる流通の展開 第6回:足利義満の日明貿易 第7回:「倭寇」的状況と鉄炮伝来 第8回:豊臣秀吉の朝鮮侵略 第9回:徳川政権と日本型華夷秩序 第10回:博物館見学 第11回:日本型華夷秩序の動揺と近代の幕開け 第12回:近代日本版図の形成 第13回:近代日本版図の拡大 第14回:膨張する近代日本 第15回:まとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
講義形式で行う。板書やスライドだけではなく、口述した内容についてもノートを取るよう心がける。分からなかった個所は、参考文献による学習や、担当教員への質問などにより解決すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習のあり方:時代背景への理解が重要になるので、高校の日本史の教科書などに、ひととおり目を通し、日本史の流れをつかんでおくことが望ましい。 復習のあり方:参考文献に目を通しつつ、ノートや配布資料の内容を再確認すること。
【成績の評価】
・基準
学期末レポートの他に、毎回小レポートを課し、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定します。基準は1)東アジアにおける日本の歴史について理解し、具体的事例などを挙げながら自身の言葉で解説できる。2)授業に積極的に参加し、毎回の内容について質問や所感を述べることができる。
・方法
平常点(30点)、レポート(70点)
【テキスト・参考書】
プリントを配布する。 参考文献: 石井正敏『東アジア世界と古代の日本』(山川出版社、2003年) 李成市『東アジア文化圏の形成』(山川出版社、2000年) 檀上寛『天下と天朝の中国史』(岩波新書、2016年) 荒野泰典編『日本の時代史14 江戸幕府と東アジア』(吉川弘文館、2003年)、川島真・服部龍二編『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年) この他、授業内で随時紹介する。
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日 12:30~13:30 十川研究室 火曜日 12:30~13:30 木曜日 12:00~13:00 新宮研究室 水曜日 13:30~14:30 吉井研究室
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