人間文化入門総合講義
 Overview of Human Sciences and Cultural Studies
 担当教員:宮腰 直人(MIYAKOSHI Naoto)ほか
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
人間文化コースは5つのプログラムからなり、多種多様な学問分野を包摂しています。本講義では5つのプログラムについて,それぞれの学問の「美味しいところ」をアラカルト風に紹介します。

【授業の到達目標】
1.人間文化コースの各学問領域の特色や全体像を理解できる。 2.人間文化コースの学問体系を理解できる。

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については,「カリキュラム・マップ」を参照し,よく理解したうえで履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
5つのプログラムの担当教員が,それぞれの視点から独自のテーマを設定し,各プログラムの研究内容の一例を分かりやすく講義します。
・日程
第1回 10月5日 ガイダンス (宮腰直人)  
第2回 10月12日 認知情報科学プログラム(本多薫) 題目:使いやすく快適な情報機器とは? 
   概要:使いやすく快適な情報機器(パソコンやスマートフォンなど)を作るのにはどうしたらよいのかを解説します。 
第3回 10月19日 認知情報科学プログラム(大杉尚之) 題目:心のエラーを科学する 
   概要:錯視、見落とし、嘘の記憶、バイアスなど,私たちが陥りがちな失敗から,心(認知)の仕組みの「癖」を学習します。 
第4回 10月26日 文化人類学プログラム(坂井正人) 題目:文化人類学のすすめ 
   概要:異文化社会を研究する文化人類学は、我々が現代社会を生きる上で、どのように役立っているのかについて考えます。 
第5回 11月2日 文化人類学プログラム(伊藤晶文) 題目:地形と人間―自然とのうまい付き合い方を考える 
   概要:地形(=人間生活の場所)の成り立ちを理解することの重要性を,自然災害を事例に挙げながら説明します。 
第6回 11月9日 日本学プログラム(中澤信幸) 題目:日本語の「不思議」に答えます―日本語音韻史入門―
   概要:一ぱい、二はい、三ばい…同じ「杯」なのに、なんで発音が違うの?そんな日本語の「不思議」に答えます。  
第7回 11月30日 日本学プログラム(渡辺文生) 題目:役割語と文法 
   概要:日本語に関する新しい研究テーマとして注目を集める「役割語」について説明します。
第8回 12月7日 人間文化コース各プログラムの教員 題目:人間文化コースの研究領域の紹介 
   概要:2年生になって所属するプログラムを考える判断材料を提供します。
第9回 12月14日 歴史学プログラム(中村篤志) 題目:モンゴル遊牧社会の過去と現在:家族の「絆」と「近代化」を巡って 
   概要:アジアの歴史を紐解くことは我々日本人とは何かを考えること。遙か遠くのモンゴル遊牧民を事例に、「家族」とは何か、「近    代」とは何かを考えます。
第10回 12月21日 歴史学プログラム(山崎彰) 題目:ヨーロッパ歴史社会を考える―日本史との比較で 
   概要:家族や村、町などを中心に、ヨーロッパの中世と近世社会の特性を、主に日本の近世(徳川時代)と比較しながら考える。
第11回 1月11日 歴史学プログラム(松尾剛次) 題目:ジブリ作品と日本宗教史--トトロ・千 
   概要:ジブリ作品と通じて日本宗教史とは何かについて講義します。 
第12回 1月18日 文化解釈学プログラム(大久保清朗)題目:映画とは何か──第2次大戦後の映画理論を中心に 
   概要:アンドレ・バザンの映画理論を中心に映画論とは何かについて講義したいと思います。
第13回 1月25日 文化解釈学プログラム(石澤靖典)題目:西洋美術のなかの日本 
   概要:ヨーロッパの美術作品にみる日本文化の受容について、さまざまな作例を通して考えてみます。  
第14回 2月1日 文化解釈学プログラム(清塚邦彦) 題目:心の哲学を考える
   概要:自分や他人の心を理解するとはどういうことか、哲学の立場から考えてみます。
第15回 2月8日 レポートについて(宮腰直人)  
 

【学習の方法】
・受講のあり方
自分の興味ある分野だけをつまみ食いするのではなく,講義全体を通して聴き,人間文化コースの多様さと多彩さを等しく知ってください。
・授業時間外学習へのアドバイス
特に予習や復習は求めませんが,興味のある分野については,参考文献を読んだり,何か調べてみたり,疑問を持ったりするような積極的姿勢が求められます。

【成績の評価】
・基準
12名の担当教員が,学期の終わりにそれぞれ1つの課題を出します。受講者は,その課題の中から1つを選択し,それについてレポートを書くことになります。出席とリアクションペーパーによって(主体的な参加の度合いと知識の修得の度合い)、レポートの執筆によって講義で得た知識を活用して論文を執筆する能力(理解の度合いと汎用的技能の修得の度合い)を評価します。成績評価は,3分の2以上の出席があることが前提です。
・方法
「主体的な参加の度合い」「知識の修得の度合い」「理解の度合い」「汎用的技能の修得の度合い(論理的思考力、文章表現力など)」から評価します。

【テキスト・参考書】
【テキスト】各講義で資料が配付されます。

【その他】
・学生へのメッセージ
毎回の出欠確認は,カードリーダーによる出欠情報システムを利用して行います。学生証を忘れずに持参してください。
・オフィス・アワー
宮腰研究室 火曜日12:30~13:30 メールアドレスn.miya@human.kj.yamagata-u.ac.jp 他の12名については授業時に確認してください。

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