外国語コミュニケーション(別科)
 Sounds of English for Communication
 担当教員:中西 達也(NAKANISHI Tatsuya)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 この授業では,正確な英語の音声知識の習得を目的とします。
 英単語のスペルも書けるし,意味もわかるのに,リスニングできないのはなぜでしょうか。その原因の一つとして,英語の音として間違った音を覚えてしまっていることがあります。これは英語の音をきちんと聞いて覚えなかった(文字から英語に入ってしまった)ことが考えられます。
 また,単語1つ1つの音を正確に覚えていたとしても,発話では音の連結,音の脱落,音の同化などといった現象が生じるので,リスニングに支障を及ぼすことがあります。もちろん,これらの現象は英語のネーティブスピーカーにとっては当たりまえであって気にもとめないわけですが,わたしたち日本人学習者は理解しておかなければならない現象です。
 この授業では,上述した現象を学習します。そして,発話のときに重要な,日本語とは全く異なる英語のリズムについてもふれます。

【授業の到達目標】
 典型的な音声変化現象を理解することができる。
 英語は文アクセントの位置が定まらないと発話が成り立たないことを説明・適応できる。
 今後とも活用できる,英語の音声に関する知識の習得を目指します。特に,日本語話者であるがゆえに判りにくかったり,誤解している部分について焦点があてられることになります。
 日常会話の90%が中学校レベルの構文で成り立つといわれていますが,音声がインプットであると難しいものです。英語のリズムについて学習では,なぜ中学校の時から英語のアクセントの位置を勉強させられてきたのかを理解します。

【科目の位置付け】
 この授業は一般教育科目(必修)です。

【授業計画】
・授業の方法
 1対多の演習形式の授業となります。授業では,聴き取れなかった部分についてすぐに答を見るのではなく,まず,その部分を丁寧にマネをします。そして,答(文字)を確認したあと,どうしてそれらの文字がまねをした音のようになるのかを考えてみます。
・日程
第1回:[θ][ð]の代用音としての[t][d],破裂音(閉鎖音)
第2回:摩擦音,破擦音
第3回:鼻音,促音,半母音
第4回:脱落
第5回:音節構造,音節主音的子音
第6回:母音[æ][ɑ|ɔ][ʌ]と綴り字"a", "o", "u",母音の分類:強母音
第7回:母音の分類(その2)弱母音
第8回:音の連続,形容詞プラス名詞の句と合成名詞
第9回:進行同化,逆行同化,融合同化
第10回:音の観察すべき要素,機能語と内容語,強形と弱形
第11回:日本語のリズムと英語のリズム
第12回:リズムと文アクセント(その1)聞き取りで文アクセントの位置を認識する。
第13回:リズムと文アクセント(その2)適切な文アクセントの位置の決め,それにあわせて発話する
第14回:試験及び解説
第15回:中高で習った以外の英語の音を聞いてみよう

【学習の方法】
・受講のあり方
 欠席しないことが肝要です。
・授業時間外学習へのアドバイス
 この授業では復習に重きを置いてください。
 試験に備え,記憶がさめやらぬうちに,学習した部分を整理しておくことが重要です。

【成績の評価】
・基準
 ・ 授業で扱った基本的な英語の音声に関する知識が習得できているか。
 ・ 簡易標記の発音記号を 調音点と音様式の表 の正しい位置に入れられるか。
・方法
 授業で扱った内容の確認テスト(100%)で評価します。形式等の詳細は授業で知らせます。ただし,授業参加・態度点として±20点があります。また,本授業には皆勤賞をもうけます。皆勤賞は合格点に今一歩達しない(分布のグラフで合格の次の区分にいる)場合に不足の点数分とします。

【テキスト・参考書】
 テキストは使用しません。必要に応じてプリントを配布します。

【その他】
・オフィス・アワー
 特定されたオフィスアワーの時間は設けません。可能な限り随時受け付けます。諸君の放課後は,教員は会議等で,すれ違いとなることが多いです。不在の場合には,連絡黒板とメモ用紙がありますので活用願います。学生番号,氏名,連絡先,受講クラス曜日・校時,内容等を記しておいてください。こちらから連絡します。

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