微分積分学Ⅰ(数理科学)
 Mathematical Sciences(Mathematical Sciences)
 担当教員:佐藤 圓治(SATO Enji)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義(発展)
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
人の速さを考えるとき、瞬間の速度の概念がある。これを数学的に一般化したものが微分である。この微分を理解するためには、極限の概念を扱う必要がある。そのために、数列の勉強から始めて、関数の内容へと学んでいく。本授業は、この1変数の微分について、基本的な事柄を理解し、具体的な問題に応用できるようにすることを目的とする。

【授業の到達目標】
・基本的な数列の極限が計算ができる。
・基本的な数式の極限の計算ができる。
・基本的な関数の微分ができる。
・微分可能な関数の基本的な性質を身につけることができる。
・特に性質のよい関数の級数展開ができる。

【授業概要(キーワード)】
数列、極限、連続関数、導関数、関数の展開

【科目の位置付け】
共通科目:サイエンス・スキル(数理科学)

【授業計画】
・授業の方法
授業は、教科書に従って進めていく。授業時間では、前半は、教科書に沿った内容を講義形式で黒板を使って詳しく説明し、後半では、用意したプリントを配布し、前半の講義内容についての問題演習を行う。前半では、教科書の内容を詳しく説明したり、補足内容を述べたりするので、黒板の内容をノートに筆記してもらう。後半の演習は、毎回、回収し、チェックして次回に返却する。
・日程
 1.数列と関数の極限 
 2.微分係数と導関数
 3.三角関数とその導関数
 4.指数関数と対数関数
 5.関数の増減と平均値の定理
 6.高次導関数と関数の展開

【学習の方法】
・受講のあり方
教科書に基づき講義を行うが、教科書をより詳しく説明するので、黒板の内容をノートに筆記すること。授業中の演習問題は、はじめに講義で述べた方法で取り組むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
・返却された演習問題の内容を吟味して、間違った所は、よく理解しておくこと。
・積極的に教科書や教科書以外の微積分の本の微分の問題を多く解くことが大切である。

【成績の評価】
・基準
基本的に、「微分についての講義内容の基礎的な事柄について、理解していること」を合格の基準とします。
・方法
・講義における毎回の演習への取り組み、2回のレポート、2回の試験の評価で総合的に判断する。基本的には、演習評価とレポート評価を合わせて30%、試験が70%程度である。

【テキスト・参考書】
(テキスト)「微分積分入門―1変数―」山形大学数理科学科編、裳華房刊

【その他】
・学生へのメッセージ
・義務教育で習った面積の概念は、1変数の積分の理論に基づくものであり、その積分は、1変数の微分の内容に立脚するものである。従って、この授業の内容をよく理解することで、これまでの知識に見通しがつくでしょう。また、授業内容の理解や問題を真剣に解くことで論理的な考え方の訓練になるでしょう。
・講義中は、携帯の電源を切っておくこと。静かにして受講すること。
・オフィスアワーについては、授業の時間に連絡する。

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