日本と台湾の通過儀礼(上)-多文化交流(学際)
 Rite of Passages in Japan and Taiwan(The first)-Multicultural Understanding (Interdisciplinary Study)
 担当教員:尤 銘煌(YU Minhoan)
 担当教員の所属:基盤教育企画部
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本と台湾の通過儀礼への理解を深めるために最新の研究調査資料を通じて基礎的な知識を得ることを目的とする。また、多文化交流を通して多文化理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
通過儀礼を通して日本と台湾の文化、社会を理解するようになる。また、他国の通過儀礼との比較対照を通じて、それぞれの文化の特徴を知ることができる。そして、異なる文化的な背景を持つ者(日本人学生、留学生)同士で議論することによって多文化知識を身に付ける。

【授業概要(キーワード)】
日本と台湾、通過儀礼、多文化交流

【科目の位置付け】
学問の多様性を経験させ、多文化知識の幅を広げさせることを目的とする。

【授業計画】
・授業の方法
本講座は、日本人と台湾人が妊娠、誕生、生育、成人、結婚などの折節に行う冠婚葬祭を通して日本と台湾の文化,社会を理解することである。まず、テキストをもとに授業を行う。さらに、ディスカッションを行い、他文化について理解を深めるとともに自文化を再認識する。
・日程
第1週  ガイダンス
第2週  通過儀礼の理論、役割、目的について
第3週  日本と台湾における通過儀礼の概論
第4週  通過儀礼のビデオ紹介
第5週  雛祭りについて(吊るし飾りなど)
第6週  端午の節句について
第7週  成人式について
第8週  外国人花嫁について(結婚式の変化)
第9週  厄年について(事例紹介:裸祭り)
第10週 長寿祝いについて
第11週 天皇系の通過儀礼について
第12週 事例紹介:飛島の通過儀礼
第13週 課外の多文化交流活動に参加する
第14週 日本と台湾の通過儀礼における贈与交換
第15週 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
講義を受身的に聞くのでなく、質疑応答、討論に積極的に参加する。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業で読んだ内容に関して積極的に周りの日本人学生や留学生と話し合うこと。

【成績の評価】
・基準
日本と台湾の通過儀礼について、授業で学習した基本的な概念を適切に説明できることを合格の基準とします。また、多文化理解の基礎的な知識を身につけるための授業での活動に積極的に参加できていることも合格の基準です。
・方法
平常点                 30点
授業参加点               20点
期末レポート点             30点
多文化交流の実績レポート点       20点

【テキスト・参考書】
テキスト:互助会保証株式会社『冠婚葬祭の歴史ー人生儀礼は、どう営まれてきたか』水曜社、平成26年.
参考書:
宮田登『冠婚葬祭』岩波新書、1999. 
尤銘煌『日本と台湾における通過儀礼の比較研究ー葬送儀礼を中心に:社会学的分析』太陽書房、2005.
尤銘煌『山形紀行ー異文化に出会った尤先生の山形、そして日本』致良出版社、2006.
尤銘煌『愛知、三重、静岡、山形各県の離島における通過儀礼の特徴と変遷ー教少子高齢、過疎化のもたらしたもの』太陽書房、2012.
八木透『日本の通過儀礼』思文閣出版、2001.
倉石あつ子、小松和彦、宮田登『人生儀礼事典』小学館、2000.
尤銘煌『私の日本発見(山形県留学生日本語スピーチコンテスト作品集第1-第5回)』,大風印刷,2015年02月

【その他】
・学生へのメッセージ
本を読むだけではなく、多文化交流活動を通して、実際の日本社会、文化に触れ、現地の人々と交流することも重要な目的の一つである。また、授業中の討論や多文化交流活動などを通じて、日本人学生、留学生相互の理解を深める。
・オフィス・アワー
金曜日14:40pm~16:10pm

g83302002-2017-G1-78381