弓道(スポーツ実技)
 Kyudo (Sports Skills)
 担当教員:佐藤 明(SATO Akira)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:実技
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
弓道は初学者が多いので、弓矢の扱い方、引き方、狙い方、離し方などを基本から学び、合わせて武家礼法の基本を修め、武道への理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
弓道は射法と礼法が渾然一体となったもので、矢を的に当てる技法と改まった場での立居振舞ができるようにする。射法は弓矢の操作方法を体系化したものである。礼法は武士の生活に根ざした行動の様式であり、日本人の行動の規範とされてきた運動の文化である。到達目標は合理的な姿勢と動きを科学的に理解しそれらを体験することにより日常生活に応用できる能力を身につける。

【授業概要(キーワード)】
弓道 射法 礼法 弓矢 姿勢 立居振舞

【科目の位置付け】
 基盤共通教育は、より豊かな人間力の育成を目指し、その中で「健康・スポーツ」は生涯にわたってスポーツに親しみ、実践していくための「身体」について理解を深めることを目標としている。この授業は弓道の技法が体の機能や物の機能の深い理解に基づいて組み立てられていることを学び、矢を的中させる技能とともに美的な立居振舞を体得する。

【授業計画】
・授業の方法
射法の学習が主な柱となるが、礼法は射法の基本となる姿勢や動きを有しているので毎時間少しずつ学んでいく。ゲームや試合を通し弓道の楽しさや難しさを体験する。
・日程
ガイダンス 危険防止と安全の確保/射法と礼法の概要
導入 原始射法で矢を射る/立位姿勢の基本
基本1 弓の握り方と弦の保持(取り掛け法)/跪座と正座 三息の礼
基本2 足の構えと上体の構えの原則/指建礼と折手礼 二息の礼
基本3 姿勢を調える方法 三重十文字とは/拓手礼と双手礼
基本4 弓を制御するための左手の持ち方「手の内」の作り方/合手礼
基本5 弦を保持するための皮手袋「ゆがけ」の使用法/歩行の要点
基本6 正確な射形を決める五カ所の十文字 五重十文字とは/摺り足での歩行
基本7 弓を押し開くための方法 打起しと引分けの要点/呼吸と動作の融合
基本8 弓を最大限に押し開く 矢束を引く/体の向きを変える廻り方
基本9 上肢と体幹を十文字に組み合う 縦横十文字・離れの十文字/歩行中の廻り方
基本10 安定した的中を得るための大切な条件 詰め合いの四条件/膝行・膝退の方法
基本11 的中を左右する最重要な技法 縦横の伸び合い/蹲踞の方法
基本12 射の終局 残心の要件/「息合い」で動作を合わせる
基本13 正しい姿勢と動きの普遍的価値/坐しての廻り方
授業のまとめと実技試験 課題:25mの距離から80cmの的に的中

【学習の方法】
・受講のあり方
弓具は大学が準備する。運動にふさわしい服装(運動着)、靴を用意し受講する。
・授業時間外学習へのアドバイス
インターネット等から弓道に関する情報を収集し不明な点は授業で質問してほしい。

【成績の評価】
・基準
身体運動は実践する意義が大きいので授業での活動に能動的に参加できていることが合格の基準であり(平常点90点)。最終日に実技試験(10点)を合わせて行う。
・方法
実技試験の課題は射法と礼法に適った動作で25mの距離から直径80cmの的に的中すること。
実技における平常点と実技試験の結果を総合して評価する。

【テキスト・参考書】
特になし

【その他】
・学生へのメッセージ
ピアスなどの装飾品は身につけないこと。規律を守り、危険防止、安全確保に十分留意し楽しく学びましょう。

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