日本憲法史(法学)
 Constitutional History of Japan (Legal Studies)
 担当教員:今野 健一(KONNO Kenichi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科総合法律コース
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
日本の独特な憲法問題の本質を理解するため、明治維新以降の日本の歴史を、2つの近代憲法の制定と運用の歴史として跡づけ、この国で憲法という制度と思想を考えるための基本的な知識を得ることを目的とする。

【授業の到達目標】
1)憲法とは何か、どのような役割を果たす法かを説明できる。
2)明治憲法から日本国憲法への転換が図られた理由と意義を説明できる。
3)比較憲法の視点も踏まえて、改憲運動の歴史と現状に関して憲法学的な視点から説明できる。

【科目の位置付け】
この授業は、日本の近代憲法の歴史について様々な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
講義を基本とし、毎回配布するレジュメ等の資料や、視聴覚資料なども適宜用いつつ、授業を進める。
・日程
1.ガイダンス
2.憲法とは何か
3.自由民権運動と私擬憲法
4.明治憲法の制定
5.明治憲法の運用
6.敗戦と戦後改革
7.日本国憲法の制定①
8.日本国憲法の制定②
9.日本国憲法の制定③
10.明治憲法と日本国憲法の比較
11.ドイツとイタリアの憲法制定過程
12.憲法改正の意味と手続
13.戦後憲法改正運動の歴史①
14.戦後憲法改正運動の歴史②
15.まとめと期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
配布されたレジュメを参照しつつ、授業内容を適切にノートに筆記して内容の理解に努める。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業内容の理解が追いつかなかった箇所は、紹介する参考文献やインターネットなどを利用して、内容理解に努める。予習の課題は確実にこなす。

【成績の評価】
・基準
1)憲法の概念と意義について説明できる。
2)日本の憲法史の流れを対比的に説明できる。
3)改憲運動の展開過程を憲法学的視点から説明できる。
・方法
平常点(20%)、提出物(20%)、期末試験(60%)

【テキスト・参考書】
テキストは使用しない。参考文献は適宜紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
歴史的な視点から憲法を考えてみようという授業です。法律学の専門的な内容にとどまらず、日本人や日本社会、日本の法文化のありようがどのように変わってきたか(変わらなかったか)という問題にもかかわる学びができると思います。
・オフィス・アワー
木曜日14時40分~16時10分

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