【授業の目的】
日本近代文学の中にあらわれる山形という地域表象の生成と変化とを、文化史的な観点から辿ります。そのことで、現在、私たちが常識のように考えがちな〈山形〉イメージが、どのように作られ、変化してきたものなのかを学びましょう。また、それにどのように抗うべきなのかも、併せて考えてみましょう。
【授業の到達目標】
地域イメージの生成について、文化史的な観点からの基礎理論を身につける。 山形、東北イメージの変遷について、具体的な事例に即して説明できる。
【授業概要(キーワード)】
日本近代文学 東北 表象
【科目の位置付け】
この授業は、山形あるいは東北の表象について歴史的な観点から学ぶことで、地域社会に参画し運営していく良識ある市民としての力を育むものである。
【授業計画】
・授業の方法
プリント資料とコンピュータスライドを使用する。コンピュータスライドは表示のみで配布しない。提出された中間レポート(提出日は数週間前から予告する)の添削講評を行う(その際、提出レポートの幾つかは匿名で引用し受講生全員に配布する)。
・日程
1 ガイダンス 2 地域イメージ生成の一般理論 第1部 「みちのく」から「東北」へ 3 前近代の山形イメージ 1 4 前近代の山形イメージ 2 5 田山花袋 1 6 田山花袋 2 7 中間レポート講評 第2部 近代化と山形表象の変遷 8 立原道造 9 横光利一 10 吉本隆明 11 「やまびこ学校」 12 黒田喜夫 13 まとめ(試験) 第3部 報道、手記から捉え返す 14 地方紙の中の山形 15 戦後社会運動の中の手記
【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料に記入するかたちで自分のノートを作成すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
[予習のあり方]予告されたレポートがある場合は、次回講義までに作成すること。 [復習のあり方]ノートを整理しながら、レポート及び試験に備えること。
【成績の評価】
・基準
地域イメージ生成の基礎理論的知識を習得できたかどうか、さらに、個別の事例に即してそれを展開できるかどうか、の二点について、期末試験で確認する。 授業内提出物においては、その都度の講義内容の理解度について確認する。
・方法
中間レポートを含む授業内提出物 20点 試験 80点
【テキスト・参考書】
【購入が必須ではないが、各自が感じた必要に応じて参考とするべき書籍】山形新聞社編『やまがた再発見』(荒蝦夷)、河西英通『東北 つくられた異境』(中公新書)
【その他】
・学生へのメッセージ
我々が住む地域について歴史的な観点から学ぶことで、現在の社会の問題について考える手がかりを得ましょう。
・オフィス・アワー
水曜 12:30〜14:00
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