【授業の目的】
児童生徒の社会的・情緒的発達についての理解を深め、児童生徒が学校における諸活動を通して発達課題の達成と社会的自立を図ることを促進するとともに、社会的・情緒的発達の課題や問題の把握と適切な対処のできる実践的指導力を修得する。
【授業の到達目標】
・幼児期・児童期・青年期の各発達段階における認知機能、社会・情緒機能など心理的諸機能の発達の仕組みと特性を説明できる。 ・それらの定型発達の理解を踏まえ、学校で教師が直面する児童生徒の不適応問題について、多角的に考察し、有効な支援の方法を提案できる。
【授業概要(キーワード)】
発達の理解 生徒指導 教育相談
【科目の位置付け】
共通科目
【授業計画】
・授業の方法
・日程
第1回:オリエンテーション/問題意識の共有 第2回:児童生徒理解の理論1:ボウルビィのアタッチメント理論とエリクソンの発達理論を中心に、対人関係と自我の発達について理解する。 第3回:児童生徒理解の理論2:ピアジェとヴィゴツキーの理論を中心に、思考の発達について理解する。 第4回:児童期の心の発達:児童期の特性について理解する。 第5回:青年期の心の発達:青年期の特性について理解する。 第6回:生徒指導・教育相談とは:学校教育の中での生徒指導・教育相談の位置づけや教育課程との関連について理解する。 第7回:生徒指導・教育相談のあり方:体制と内容の概要について理解する。 第8回:児童生徒理解の方法:生徒指導・教育相談の取り組みに必要な児童生徒の個別的理解の方法(観察、記録、アセスメント等)について理解する。 第9回:生徒指導・教育相談に生かすカウンセリングの技法:基本的なカウンセリングの技法についてロールプレイングを通して理解する。 第10回:開発・発達促進的援助:児童生徒の心の成長を育てる生徒指導・教育相談について考察する。 第11回:予防的援助:児童生徒の不適応を未然に防ぐ生徒指導・教育相談について考察する。 第12回:問題解決的援助のためのチーム作りと連携のあり方:不適応の問題が生じた時の有効なチーム援助体制や外部連携について討議する。 第13回:個別的課題の実際と事例1: いじめ・不登校・非行等の生徒指導・教育相談の諸課題に関して受講生の興味に応じて作成したレポートを相互に発表し討議する。 第14回:個別的課題の実際と事例2: いじめ・不登校・非行等の生徒指導・教育相談の諸課題に関して受講生の興味に応じて作成したレポートを相互に発表し討議する。 第15回:まとめ-学習成果に関する討論 学習の成果・課題等を話し合い、全体でまとめる。
【学習の方法】
・受講のあり方
・授業時間外学習へのアドバイス
テーマに関して関連資料を調べ、考察しておく。 授業の内容を振り返り整理しておく。
【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準 ストレートマスター:児童生徒の発達段階を踏まえながら、一人一人を理解しようと出来る。児童生徒を尊重し、子どもの多様な可能性に対して期待を持つことが出来る。 現職教員:児童生徒の発達段階を踏まえながら、一人一人を多面的に理解できる。児童生徒を尊重し、子どもの多様な可能性に対して、適切な期待を持つことが出来る。学校経営の観点で生徒指導・教育相談活動を有効に位置づけることが出来る。
・方法
発表及びショートレポートに対する受講生の相互評価及び教員による評価
【テキスト・参考書】
テキスト:指定しない 参考書:「生徒指導提要」 文部科学省 「教育心理学Ⅱ発達と臨床援助の心理学」 下山晴彦(編) 東京大学出版会 「事例から学ぶ児童・生徒への指導と援助」庄司一子(監修)杉本希映・五十嵐哲也(編著) ナカニシヤ出版
|