教職専門実習Ⅱ(特別支援教育分野)
 Professional Teaching Practice Ⅱ(Special Needs Education Program)
 担当教員:三浦 光哉(MIURA Kouya),長崎 郁夫(NAGASAKI Ikuo),黒沼久志(KURONUMA Hisashi)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:3単位  開講形態:講義、演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
・障害種別や障害程度に応じた教育課程の編成,一人ひとりの教育的ニーズに応える個別の指導計画の作成,発達段階や個の状況に応じた授業の改善,特別支援学校の地域におけるセンター的役割など,特別支援教育領域の固有の課題・テーマについて,各自が明確化した課題をとりあげ,より良い対応策を構想,実践的に試行する活動を通して,以下の資質能力を修得し,課題解決のための実践力を向上させる。
・各自の実践的課題解決のための対応策を構想し,その実践に向けて計画的に長期間の実習を行うことにより,課題解決の方法を探究することができる。

【授業の到達目標】
・ストレートマスターでは,①単元レベルの教材開発の構想,②単元レベルの開発教材の試行的実践と省察を行うことができる。
・現職大学院生では,①学校経営等を基盤とした課題解決への対応策の企画,②企画した対応策の実践的試行と省察にもとづく再構成を行うことができる。
 

【授業概要(キーワード)】
特別支援教育、実践的指導力、実践的指導方法、振り返り、実践力・展開力、連携協力校

【科目の位置付け】
この実習は,専門職大学院設置基準,第7章 教職大学院,第29条に位置づけられる実習である。 

【授業計画】
・授業の方法
◇実習施設
山形県内の県立特別支援学校または公立小中学校特別支援学級(連携協力校)
◇実習施設との連携
・連携協力校の校長及び実習担当者と教育実践研究科委員会から構成される実習運営協議会を年2回、実習前と実習後に開催する。
・実習前の実習運営協議会は、主に実習計画・実習内容・評価等の実習の概要について、実習後の実習運営協議会では、実習の反省、成績評価と次年度の計画などについて協議する。
・実習委員会では、実習時間、実習内容、実施方法、評価項目・基準、評価方法、その他実習全般の具体的事項を協議・決定する。
◇実習の具体的内容
○学部卒院生
 ・設定した課題解決のための対応策を、教科指導の効率的な単元構成、教材開発により企画・立案する。
 ・企画・立案したことを、実践的に試行し、省察する。
○現職院生
 ・設定した課題解決のための対応策(たとえば、授業力向上のための校内研修や地域連携による学校力活性化の方法など)を企画・立案する。
 ・企画・立案したことの効果的な実践方法を試行し、実践結果の省察から対応策を再構成する。
・日程
◇実習施設
 山形県内の県立特別支援学校または公立小中学校特別支援学級
◇実習施設との連携
・ 連携協力校の校長及び実習担当者と教職大学院研究科委員会委員から構成される実習運営協議会を年2回,実習前と実習後に開催する。
・ 実習前の実習運営協議会は,主に実習計画・実習内容・評価等の実習の概要について,実習後の実習運営協議会では実習の反省,成績評価と次年度の計画等について協議する。
・ 実習委員会では,実習時間,実習内容,実施方法,評価項目・基準,評価方法,その他実習全般の具体的事項を協議・決定する。
◇実習時間 120時間(1日8時間,15日間)
◇実習の具体的内容
◎教育課程の編成と授業づくり
 第1回:授業担当教師による教育課程の説明、院生による課題の説明
 第2回:授業構想①(児童生徒の実態、学習指導案の作成、教材の開発)
 第3回:学級経営(学部・学級の構成、校内組織、教育課程の編成)
 第4回:授業見学(授業の視点、授業づくり)
 第5回:分析方法(分析内容、分析方法、結果のまとめ)
◎指導計画の作成と活用
 第6回:単元の指導計画の説明
 第7回:単元や題材の指導計画の作成
 第8回:計画に基づいた授業実践①
 第9回:計画に基づいた授業実践②
 第10回:授業の省察
◎授業づくりの改善
 第11回:授業構想②
 第12回:授業実践③と省察
 第13回:授業実践④と省察
 第14回:授業実践④と省察
 第15回:全体のまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
 常に教育活動に関する高度な実践力・展開力の修得をめざし、学校現場における課題の発見・分析・対応策の企画と試行・省察に努めること。
・授業時間外学習へのアドバイス
 連携協力校の実践的課題を理解し、自らの実践的研究課題との接点をさぐるために、積極的に学校側との打合せを行うこと。
実習を振り返り、課題と対応策の効果を検証し、次の実践に生かすこと。

【成績の評価】
・基準
次の観点から,実習委員会において細部項目及び基準を策定する。
○ストレートマスター
「実践の計画」項目
 ・自らの課題解決のための実践計画が適切であるか。
 ・課題解決に向けた方法が具体化明確化されているか。
「実践的指導方法」項目 
 ・実践的指導方法が実行できるレベルに到達しているか。
「振り返り」項目
 ・自己の実践の評価が,記録にもとづいて的確になされているか。
 ・実践の省察にもとづいて,次の実践に反映できるようになっているか。
○現職大学院生
「実践の計画」項目
 ・自らの課題解決のための実践計画が適切であるか。
 ・課題解決に向けた実践が有効になされる計画であるか。
「実践的指導方法」項目
 ・実践的指導方法が先進的で他の教員のモデルとなるレベルに到達しているか。
「振り返り」項目
 ・自己の実践の評価が,記録にもとづいて的確にかつ深くなされているか。
 ・実践の省察にもとづいて,単元構成ないし課題解決の対応策が適切に再構成されているか。
・方法
 大学院専任教員と実習校の指導教員とが緊密に連携し,実習日誌や指導案,観察記録,実践検討会での発言や記録等を資料として活用し,評価項目・基準に照らし合わせて評価を行う。

【テキスト・参考書】
 テキスト:なし
 参 考 書:なし

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