地域社会と社会教育
 Community and Social Education
 担当教員:安藤 耕己(ANDO Kouki)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
まずは「地域の教育力」言説の成立過程を近代以降の学校と家庭及び地域社会との関係性の変容を切り口に分析して、その内実を確認する。次に、今後、学校・家庭・地域社会との関係を考えた時、それらが連携していく際に有効な手立てや実際に手を結ぶことができる機関・組織にどのようなものがあるのかを、県内の社会教育の現状から考察し、今後の学社連携・学社融合事業の展開のあり方について実践的に検討を加える。

【授業の到達目標】
1)「地域の教育力」という問いが近代以降、どのようにして成立し定着化してきたのかを、明確に説明できる。
2)地域社会における子ども・若者を取り巻く状況とそれに対応する教育支援・実践の現状および今後のあり方について、教員の立場から具体的に説明することができる。

【授業概要(キーワード)】
学社連携、学社融合、地域の教育力、「居場所」、社会力

【科目の位置付け】
学校力開発分野 分野別選択科目

【授業計画】
・授業の方法
演習形式での文献講読、小人数でのグループワーク(ワークショップをふまえてプレゼンテーション)を主たる形態として授業を実施する。
・日程
第1回:オリエンテーション:授業のねらいと進め方について 
第2回:「地域の教育力」とは何か(1) 文献講読を通して
第3回:「地域の教育力」とは何か(2) ワークショップで認識を共有する
第4回:「地域の教育力」とは何か(3) 映像資料をもとに考える 
第5回:「地域の教育力」とは何か(4) 再度文献講読を通して
第6回:「地域の教育力」とは何か(5) 施策における「地域の教育力」の位置付け
第7回:「地域の教育力」とは何か(6) まとめとして:プレゼンテーションの実施
第8回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(1) 公民館・図書館・博物館の現在
第9回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(2) 放課後支援の現状
第10回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(3) 「居場所」を考える
第11回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(4) 子ども・若者支援NPOの現在
第12回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(5) 「学校外教育」を支える体験型施設(見学) 
第13回:地域社会にある人的資源・機関・組織を再認識する(6) 地域ぐるみで子ども・若者を育てること)(見学)
第14回:学校からみた地域社会との連携のあり方(1) ワークショップで認識を共有する
第15回:学校から見た地域社会との連携のあり方(2) プレゼンテーションと検討 

【学習の方法】
・受講のあり方
積極的に討議に参加するのみならず、かつその場をふりかえることに意識的にあることが望ましい。また、施設等の見学に際しては、事前にそれまでの授業内容をふまえ、見学の視点や質問のポイントを明確化させておくことが必要である。
・授業時間外学習へのアドバイス
次回予告した内容について、インターネットや図書館配架雑誌等によって事前に目を配っておくことが望ましい。

【成績の評価】
・基準
「地域の教育力」のありようを、具体的に自身の勤務する学校の現状をふまえて自分の言葉で説明でき、かつその発現の手立てについて、具体的・実践的に案を提示することができる。
・方法
以下の観点から、作成レジュメおよびグループ発表資料、適宜作成を求める小レポートおよび最終レポートを中心に、担当教員が評価する。
1)「地域の教育力」の内実および施策的にそれが注目されてきた背景及び経緯の理解
2)地域社会にある人的資源・機関・組織の現状と課題についての理解
3)2)をうけ、地域社会における学校及び教員の位置づけ及び役割をふまえつつ、今後の学社連携・学社融合の理方について具体的に考えているか
4)レポート類の内容水準

【テキスト・参考書】
テキスト:適宜資料を配付する。
参考書:広田照幸『日本人のしつけは衰退したか』講談社現代新書、1999、
田中治彦・萩原建次郎編著『若者の居場所と参加』東洋館出版社、2012

【その他】
・オフィス・アワー
適宜メールにて連絡してください。対応します。

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