教材開発のための教科内容研究(国語学領域)
 Curriculum Contents for Teaching Material Development (Japanese Linguistics)
 担当教員:園田 博文(SONODA Hirofumi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
学習指導要領等を含めた国語科教育に関する教科論や教材論の現状を踏まえて、言語活動の充実を図るための教材開発能力の向上を図る。そのために、教科内容の基盤としての先端的研究の成果を含む日本語研究の内容や、言語文化と国語の特質に関して理解を深め、それを各学校における国語の授業に応用できる力や教材化する力を身につける。

【授業の到達目標】
学習指導要領等を含めた国語科教育に関する教科論や教材論の現状を踏まえ,初等・中等学校における言語活動や国語力の育成の基盤となる国語科教材を開発することができる。

【授業概要(キーワード)】
国語学

【科目の位置付け】
コース別選択科目

【授業計画】
・授業の方法
言語力の育成を効果的に実践するために、演習を中心とする授業によって、教科論や教材論を充分に踏まえた上で、文法や意味・語彙を中心とした日本語研究の成果を国語科教育の授業及び教材に応用する力を養う。
・日程
第1回: 言語の教育としての国語科教育についての課題を把握する(講義・演習)。特に、母語である日本語の理解能力や表現能力の育成にとって、日本語の知識を広げ理解を深めることがどのように関わるのか、それらの関係を強化するための指導内容や指導方法がどうあるべきか、このような観点から問題点を探り、授業の課題を把握する。
第2回: 言語の教育の観点に立ち、教科論・教材論を検討する(講義・演習)。特に、これまでの教科論や教材論の中から言語力の育成に関わる内容の論考を取りだして検討し、その問題点や進展させるべき方向性を探る。
第3回: 第2回とは異なる文献を基に検討を継続する(演習)。
第4回: 日本語研究の成果の概要A(講義) 文法的諸概念とその形式等について、日本語研究の成果の概要を解説する。
第5回: 日本語研究の成果の概要B(講義) 文章や談話について、日本語研究の成果の概要を解説する。
第6回: 日本語研究の成果の概要C(講義) 語の意味、語構成について、日本語研究の成果の概要を解説する。
第7回: 日本語研究の成果の概要D(講義) 語彙の構造、語の位相について、日本語研究の成果の概要を解説する。
第8回: 改めて言語の教育としての教科論・教材論を検討する(演習)。
第9回: 第8回とは異なる文献に基づいて検討を継続する(演習)。
第10回:先行研究の学習や検討事柄に基づき、指導すべき事項の明確化をめざす(演習)。
第11回:前回の指導すべき事項の検討に基づき、授業方法の具体的内容について検討する(演習)。
第12回:前回の検討に基づき、教材化の具体的検討を行う(演習)。
第13回:前回の検討に基づき、教材を完成させる(演習)。
第14回:教材化のプレゼンテーションと討議。受講者相互の討議をとおして内容を評価し、課題を探る。
第15回:全体のまとめの活動(演習)。

【学習の方法】
・受講のあり方
課題の把握、言語の理解、教材開発の試みというプロセスを意識して受講してほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
必要な文献を読む。授業での報告内容の準備を行う。
次の学習につながるよう知識の整理をする。

【成績の評価】
・基準
基準C(合格に必要な最低限度):
ストレートマスター:日本語研究(文法や意味、語彙など)を踏まえた国語科教材を開発することができる。
現職教員:日本語研究(文法や意味、語彙など)及び学校教育における国語教育の状況を踏まえた国語科教材を開発することができる。
・方法
以下の評価の観点から、レポート及び発表内容等を中心に、総合的に判断し評価する。
・ 演習時における諸活動を積極的に行ったか。
・ 先端的研究の成果を含む日本語研究の内容に対する理解は十分であるか。
・ 教材化のプレゼンテーションの内容が授業の目的に照らして適切か。

【テキスト・参考書】
講義形態の授業時にプリントを配付し、必要に応じて参考文献を紹介する。

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