教材開発のための教科内容研究(経済学領域)
 Curriculum Contents for Teaching Material Development (Economics)
 担当教員:窪田 康平(KUBOTA Kohei)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科児童教育コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
中学校の公民分野の指導要領には、「市場経済の基本的な考え方について理解させること」、「市場の働きにゆだねることが難しい諸問題に関して、国や地方公共団体が果たしている役割について考えさせること」が明記されている。この指導要領の目的を達成するためには、ミクロ経済学の基本的な知識が不可欠である。この授業では、ミクロ経済学を学ぶ。

【授業の到達目標】
市場の効率性、市場の失敗、市場の失敗に対する対策など、経済学の専門的知識を理解すること。
専門的知識を活用した教材を開発すること。

【授業概要(キーワード)】
市場の効率性、市場の失敗

【科目の位置付け】
教科教育高度化分野の選択科目

【授業計画】
・授業の方法
授業は学生によるミクロ経済学の教科書のプレゼンテーションを中心に進める。プレゼンテーションを通じて、ミクロ経済学の習熟を図るとともに、授業技術の向上、分かりやすい教材開発を目指す。プレゼンテーション後には、扱ったトピックスに関する質疑応答や議論だけでなく、どうしたらもっとわかりやすく説明できるかについても議論する。
・日程
第1回:授業の概要の説明、市場と政府の役割
第2回:学生による報告と議論(1)―市場 ―需要曲線
第3回:学生による報告と議論(2)―供給:利潤最大化、生産者余剰
第4回:学生による報告と議論(3)―余剰と参入規制:消費者余剰、効用最大化、参入規制
第5回:学生による報告と議論(4)―市場介入:税金と補助金、販売量規制、価格規制
第6回:学生による報告と議論(5)―弾力性・限界収入:価格弾力性、弾力性と税、価格弾力性の計測
第7回:学生による報告と議論(6)―規模の経済性/独占:独占企業の行動、独占対策、民営化の経済学
第8回:学生による報告と議論(7)―外部経済と不経済:外部不経済、自由放任の非効率性、ピグー税
第9回:学生による報告と議論(8)―減産補助金と環境権:コースの定理、公害対策の比較
第10回:学生による報告と議論(9)―情報の非対称性:逆選択、モラル・ハザード、社会保険
第11回:学生による報告と議論(10)―公共財:フリーライダー、高速道路料金
第12回:学生による報告と議論(11)―権利の売買:生産数量規制、購入数量規制
第13回:学生による報告と議論(12)―労働:労働市場、賃金所得税の効果、最低賃金の余剰分析
第14回:学生による報告と議論(13)―社会的厚生:不平等是正政策、効率化政策
第15回:総括 市場のメリット、市場の失敗、市場の失敗に対する対策についての議論

【学習の方法】
・受講のあり方
毎回出席する。
事前に指定されたテキストを読む。
積極的に議論に参加する。
・授業時間外学習へのアドバイス
教科書や参考書を読む。
新聞等を読み、学習したことを応用して実際の社会現象を考察する。

【成績の評価】
・基準
教科書の内容を理解しているか。
プレゼンテーションがわかりやすかったか。
積極的に議論に参加したか。
・方法
発表内容40%。
提出物(レポート、資料、作成した教材等)30%。
その他(出席、積極的な発言、発言の内容等)30%。

【テキスト・参考書】
テキスト:授業で指示する。  参考書:授業で指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
受講者数や受講者の経済学の知識を考慮して、授業内容を変更することがある。
・オフィス・アワー
授業中に連絡する。

22114440-2017-18-29444