理科授業構成の実際と課題
 Current Practice and Problems in Curriculum Structure (Science)
 担当教員:今村 哲史(IMAMURA Tetsunori),鈴木 宏昭(SUZUKI Hiroaki)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 本授業科目では、小・中・高等学校理科の授業において、教科の扱う知識・技能を「活用」に結びつけ、協働的な学びを取り入れた単元をデザインできる教科指導力の向上を図ることができる。

【授業の到達目標】
 小・中・高等学校の理科において単元と授業を検討し、提案することができる。そして、デザインした単元及び授業について、実践授業あるいは模擬授業を行い、その記録を協同して分析・検討することで、各自の指導力を高めることができる。

【授業概要(キーワード)】
活用、協働的な学び、課題探究型の学習、新しい学びをデザインできる実践的指導力

【科目の位置付け】
教員の免許状取得のための選択科目、教科教育高度化分野選択科目

【授業計画】
・授業の方法
○本授業は、オリエンテーション、演習、授業デザイン、実験授業(模擬授業)、授業の分析と検討、最終レポートで構成される。全担当教員の協力によって、授業を実施する。一部を分担して授業展開を行うが、授業内容全体については、全担当教員が随時、連絡調整する。また、随時、ティームティーチングを導入する。
○オリエンテーションでは、全担当教員・全受講者が参加し、講義のねらいと方法について共通理解をはかる。
○講義では、全受講生を2グループに分け、全担当教員がローテーションにより、講義・演習を行い、相互交流の活発な少人数授業を行う。
 テーマは、これまでの先進的な実践の検討、各自の経験してきた授業のふり返り、協同学習や社会認識教育論の検討、などである。
○授業デザインは、各自のテーマにそって、取り組む。担当教員が、テーマに応じて指導を行う。
○実験授業(もしくは模擬授業)を行い、その記録を協同して分析し、授業デザインの到達点と課題を明確にする。
○最終レポートでは、各自の授業デザインの活動を振り返り、今後の実践的研究課題の明確化を図るようにする。
・日程
第1回:オリエンテーション/講義のねらい及び進め方についての説明(今村・鈴木)
第2回:演習/理科全般における基本と活用(今村・鈴木)
第3回:演習/エネルギー(物理)領域における基本と活用(今村)
第4回:演習/粒子(化学)領域における基本と活用(今村)
第5回:演習/生命(生物)領域における基本と活用(鈴木)
第6回:演習/地球(地学)領域における基本と活用(鈴木)
第7回:各自が授業デザインを考える/同上(グループ別指導)(今村・鈴木)
第8回:各自が授業デザインを考える/同上(グループ別指導)(今村・鈴木)
第9回:各自が授業デザインを考える/同上(グループ別指導)(今村・鈴木)
第10回:実験授業(模擬授業)の準備(今村・鈴木)
第11回:実験授業(模擬授業)の実施(今村・鈴木)
第12回:実験授業(模擬授業)の分析と検討:授業の導入と展開前半部(今村・鈴木)
第13回:実験授業(模擬授業)の分析と検討:授業の展開後半部と終末(今村・鈴木)
第14回:各自が最終レポートを作成(今村・鈴木)
第15回:最終レポート発表会及び授業のまとめ(今村・鈴木)

【学習の方法】
・受講のあり方

・授業時間外学習へのアドバイス


【成績の評価】
・基準
成績評価基準:C(合格に必要な最低限度)基準
・学部卒院生:理科(物理、化学、生物、地学)の内容の特色と課題を理解し、学習指導案を作成できる。
・現職教員院生:理科(物理、化学、生物、地学)の内容の特色と児童生徒の実態を踏まえ、今日的課題に応えるための授業をすることができる。
・方法
成績評価の方法:以下の観点から、授業中の発表や討論、レポートを中心に、総合的に評価する。
①各教科の基本的概念の理解、②授業デザインにあたっての課題意識、③デザインした授業の独自性、④実験授業(模擬授業)への取組、⑤授業記録の分析と検討の適切さ、⑥各教科の知識・技能の習得と活用のための実践的知見の創出

【テキスト・参考書】
[テキスト]平成29年改訂小学校及び中学校学習指導要領解説(理科)
      平成21年改訂高等学校学習指導要領解説(理数編/理科)
[参考書] 大高泉編著(2013)「新しい学びを拓く 理科 -授業の理論と実践(中学・高等学校編)-」、ミネルバ書房

【その他】
・オフィス・アワー
今村哲史:木曜日12:30~14:00

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