英語科授業構成の実際と課題
 Current Practice and Problems in Curriculum Structure (English)
 担当教員:石崎 貴士(ISHIZAKI Takashi)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
学習指導要領の指導事項と実際の授業との間には少なからずギャップが存在する。それは、使用する教材やその中で扱う題材、そして何より生徒の実態に応じて授業の内容が変わりうるからである。本授業では、このような教師による多様な単元づくりの工夫に着目し、英語授業の在り方について考察する。

【授業の到達目標】
これまで自分が受けてきた(おこなってきた)英語授業の振り返りや、実際の授業を収録したビデオを用いての事例分析を通して、多様な事例を共有し、英語についての知識・技能を「活用」に結び付け、協働的な学びをくみこんだ単元をデザインできる。

【授業計画】
・授業の方法
〇 まず、授業では、担当者を決め、これまで自分が受けてきた(おこなってきた)英語の授業について振り返るプレゼンテーションを行う。プレゼンテーションで話題となったことについて、自らの授業体験や経験に基づいて聴き手側もお互いに意見を述べ合う討論を行う。さらに、様々な授業実践事例についてビデオ等をとおして観察し、その分析を行う。
〇 プレゼンテーションの内容をめぐる討論及び授業実践事例の分析を踏まえ、教師による授業づくりの工夫や、英語に関する知識・技能をさらに活用させるために求められる英語授業の在り方について考察を加える。さらに、教師による授業づくりの工夫を観察することで、協働的な学びを目指した生徒主体の英語授業の在り方について理解を深める。
〇 学期末には、これらの内容を踏まえて各自がテーマを設定し、協働的な学びをくみこんだ単元の提案を目指してレポートをまとめる。
・日程
第1回:オリエンテーション
第2回:プレゼンテーション(1):担当者による自分が受けてきた(おこなってきた)英語授業の振り返り ①
第3回:グループ・ディスカッション(1):プレゼンテーションについて意見を述べ合う討論 ①
第4回:プレゼンテーション(2):担当者による自分が受けてきた(おこなってきた)英語授業の振り返り ②
第5回:グループ・ディスカッション(2):プレゼンテーションについて意見を述べ合う討論 ②
第6回:実際の英語授業の実践事例を収録したビデオを用いての授業分析(1):テーマ「コミュニケーション」
第7回:グループ・ディスカッション(3):授業分析についての意見交換 ①
第8回:プレゼンテーション(3):担当者による自分が受けてきた(おこなってきた)英語授業の振り返り ③
第9回:グループ・ディスカッション(4):プレゼンテーションについて意見を述べ合う討論 ③
第10回:プレゼンテーション(4):担当者による自分が受けてきた(おこなってきた)英語授業の振り返り ④
第11回:グループ・ディスカッション(5):プレゼンテーションについて意見を述べ合う討論 ④
第12回:実際の英語授業の実践事例を収録したビデオを用いての授業分析(2):テーマ「協働的な学び」
第13回:グループ・ディスカッション(6):授業分析についての意見交換 ②
第14回:これまでの内容を踏まえて各自がテーマを設定し、レポートにまとめるための準備と指導
第15回:レポートの発表

【学習の方法】
・受講のあり方
初回の授業において指示する。
・授業時間外学習へのアドバイス
初回の授業において指示する。

【成績の評価】
・基準
成績評価基準:C(合格に必要な最低限度)基準
学部卒院生
 英語授業の在り方について、授業の内容と関連させながら、その課題を考察し、記述できる。
現職院生
 授業の内容を踏まえながら、その課題を把握し、自立した英語授業を展開することができる。
・方法
以下の観点から、授業中の口頭による発表や討論、レポートなどを中心に、総合的に評価する。
・授業に対して、主体的・積極的に参加し、発表・討論等に意欲的に取り組んだか。
・口頭による発表の内容、また、レポートの内容が設定された目標に達しているか。
・授業の内容に対する理解や、発表・レポートの内容などに工夫は見られたか。

【テキスト・参考書】
テキスト
 文部科学省『中学校学習指導要領解説 外国語編(平成20年9月)』(開隆堂)
 文部科学省『高等学校学習指導要領解説 外国語編・英語編(平成22年5月)』(開隆堂)
参考書・参考資料等
 プリントを適宜作成し、配布する。

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