発達障害児の事例分析
 Case analysis of a developmental child with disabilities
 担当教員:三浦 光哉(MIURA Kouya)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義、演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
ミュニケーション面に課題を抱えている障害児は、障害特性と密接な関係があることが多い。コミュニケーション障害の克服は障害児の自立にもつながる。本講義では障害特性をみながらコミュニケーション障害児に対する指導のあり方について事例分析を通して学ぶこととし、以下の2点を到達目標とする。
1.障害(種別・疾患)の特性をふまえたコミュニケーション指導と課題設定及び評価について理解を深めることができる
2.指導計画を基に、指導の進め方と指導者の役割について理解を深めることができる。

【授業の到達目標】
コミュニケーションに課題を抱える児童生徒の実態把握や課題設定のあり方を概説する。その上で、知的障害を中心に各障害別のコミュニケーション障害児に対する指導場面の見学やビデオ視聴を通して指導における課題設定と評価、指導方法の選択、指導者の対応について分析・検討する。課題を整理しながらディスカッション形式で授業を進める。

【授業概要(キーワード)】
特別支援教育、コミュニケーション、個別指導

【授業計画】
・授業の方法

・日程
第1回:コミュニケーション障害児に対する実態把握の方法①(知的障害・肢体不自由を中心に)
第2回:コミュニケーション障害児に対する実態把握の方法②(視覚障害・聴覚障害を中心に)
 ※上記2回の授業は「障害児のコミュニケーション指導」の内容を踏まえ、児童生徒の臨床像の把握や課題設定について整理する
第3回:事例分析①;視覚障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第4回:事例分析②;視覚障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
第5回:事例分析③;聴覚障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第6回:事例分析④;聴覚障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
第7回:事例分析⑤;知的障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第8回:事例分析⑥;知的障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
第9回:事例分析⑦;肢体不自由のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第10回:事例分析⑧;肢体不自由のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
第11回:事例分析⑨;
発達障害・言語障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第12回:事例分析⑩;
発達障害・言語障害のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
第13回:事例分析⑪;疾患のあるコミュニケーション障害児に対する検討①(情報収集と課題設定)
第14回:事例分析⑫;疾患のあるコミュニケーション障害児に対する検討②(指導計画と討議)
 ※上記12回は実際の指導場面の見学や指導場面のビデオ視聴をもとに、指導における情報収集と課題設定、指導計画・評価方法の選択、指導者の対応について分析・検討する
第15回:まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
・多くの障害児とコミュニケーションをしてほしい。
・授業時間外学習へのアドバイス
・障害別のコミュニケションの課題を整理してほしい。

【成績の評価】
・基準
学部卒院生:各障害の特性とコミュニケーションに関する基礎的事項を理解し、障害特性に応じたコミュニケーション障害児に対する「個別の指導計画」を考えることができる。
現職院生:・対象児の障害特性とコミュニケーション能力を評価し、対象児の障害像、臨床像に応じた「個別の指導計画」について、補助代替機能の活用をふまえながら立案・指導することができる。
・方法
以下の観点に基づき、総合的な評価を行う。
・実際の指導場面(ビデオ)をみながら、対象児の課題と指導方法について整理がなされているか
・障害種別に応じたコミュニケーション指導(支援)方法、指導者の役割について理解が深められたか。
・コミュニケーション手段や指導技法について、意義や活用方法が理解できているか。

【テキスト・参考書】
『特別支援教育の基礎』、田研出版、2000

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