障害児のキャリア支援
 Child with disabilitys's carrier support
 担当教員:長崎 郁夫(NAGASAKI Ikuo)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
①知的障害児等(視覚障害児、聴覚障害児、肢体不自由児、病弱児を含む)のキャリア教育(進路学習、進路指導、職場体験など)について理解することができる。
②事例報告を通して、知的障害児等の進路と社会生活について知識を深めることができる。
③障害者が働いている職場訪問を通して、様々な仕事や支援方法があることを理解することができる。

【授業の到達目標】
障害児者の社会参加と自立が叫ばれている。障害児が学校卒業後から社会生活(就労生活)へのスムーズな移行をするためには、学校におけるキャリア教育(進路学習、進路指導、職場体験など)が重要となっている。この授業では、知的障害児等のキャリア教育の目的と卒業後の生活について理解し、キャリア支援に対応できる実践力を磨く。前半は、教育課程の中で中心となる進路学習や作業学習ついて学ぶ。後半は、現職院生と学部卒院生がグループとなって事例報告を行い、事例検討会を通じて、実際的な知識や技能を深めていく。また、実際に障害者が雇用されている事業所や作業所に職場訪問し、障害児の卒業後の生活について考察する。

【授業概要(キーワード)】
特別支援教育、キャリア教育、自立

【授業計画】
・授業の方法

・日程
〇知的障害児等(視覚障害児、聴覚障害児、肢体不自由児、病弱児を含む)
 第1回:知的障害児等の進路の現状と課題
 第2回:知的障害教育と教育課程①(進路学習)
 第3回:知的障害教育と教育課程②(作業学習)
 第4回:障害種別に応じた進路先(視覚障害児、聴覚障害児、知的障害児、肢体不自由児、病弱児)
 第5回:知的障害児等の現場実習の実際 (作業所、事業所)
 第6回:個別の進路指導計画と個別の移行支援計画の作成
 第7回:進路先や労働機関との連携(ハローワーク)
 第8回:障害者の社会生活と福祉(福祉制度、支援制度、成年後見制度、障害者手帳、障害者年金)
〇障害者雇用の実態
 第9回:障害者雇用先の職場訪問①(福祉作業所等)
 第10回:障害者雇用先の職場訪問②(事業所等)
〇事例報告から考える障害児の進路(2グループに分ける)
 第11回:事例検討会(1)…第1グループの事例報告と討論
 第12回:事例検討会(2)…第2グループの事例報告と討論
 第13回:事例検討会(3)…第1グループ1回目の討論を受けて修正した内容を発表し討論
 第14回:事例検討会(4)…第2グループ1回目の討論を受けて修正した内容を発表し討論
 第15回:プレゼンテーション(概論、事例報告、職場訪問を通して)

【学習の方法】
・受講のあり方
学校内におけるキャリアプランがどのように構成されているかを再検討する。
・授業時間外学習へのアドバイス
障害者の就労継続支援企業を見学すると同時に、実際に就労体験を行う。

【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準
学部卒院生:職場訪問を通して、障害児者の進路先の状況と課題を理解し、今後のより良いキャリア教育の在り方を提示することができる。
現職院生:勤務している学校においてのキャリア教育の現状と課題を分析しながら、個々の障害特性と能力に応じた個別の移行支援計画の作成と支援ができる。
・方法
以下の観点から、授業中の討論や事例報告会、職場訪問のレポートなどを中心に総合的に評価する。
①知的障害児等のキャリア教育(進路学習、進路指導、職場体験など)の内容について理解することができたか。
②知的障害児等の進路と卒業後の生活について知識を深めることができる。
③障害者が働いている職場を訪問することで、障害者自身の現状と課題を把握することができたか。

【テキスト・参考書】
授業で使用するスライド資料をプリントして配布する。
参考資料等 法律「障害者福祉法」「障害者自立支援法」

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