都市圏実習
 Teaching Practice in Urban Area
 担当教員:今村 哲史(IMAMURA Tetsunori),大澤 弘典(OHSAWA Hironori)
 担当教員の所属:大学院教育実践研究科
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 大都市(首都圏地域)である川崎市の小中学校の実習を通して、都市部の児童生徒及び教員の現状や、学校と地域との連携協力の実態について、実習を通して知見を得ることができる。

【授業の到達目標】
到達目標は次の2つである。
①教科等の学習指導や生徒指導はもとより、学校-地域-家庭の連携のシステムについて川崎市の取り組みから考察し、その特質と課題を明らかにすることができる。なお、高等学校においては、学校経営の特徴や、部活動、進路指導等に関する取り組みについても知見を得ることができる。
②学校と地域の学習活動をコーディネートする教師の役割と方法について、川崎市と山形県内の具体的事例を比較しながら、その基礎的な知識やスキル等を習得することができる。

【授業概要(キーワード)】
都市圏の学校の特徴、学校と地域づくり、教師の役割、学習指導、生徒指導

【授業計画】
・授業の方法
 川崎市内の学校で2週間の実地実習(集中)を行う。事前指導では、「かわさき教育プラン」をはじめ、川崎市の地域性や教育研究活動について調査検討を行い、実地実習の準備を行う。
 川崎市立の小・中・高等学校で授業実習を行う一方、学校を支えるシステムに関する聞き取り調査の機会を設け、学校と地域づくりを支える教員の役割を学ぶ。読書活動や地域教育サポーター制度、中学校区地域教育会議を対象とする。
 (今村哲史)川崎市教育委員会担当者及び実習校との連絡調整,実地実習の準備と指導
 (大澤弘典)実地実習の準備と指導
・日程
①事前指導(1~2コマ分)
 ・川崎市の学校教育の取組について調査発表し、その特色を明らかにする
②実習内容
 ・川崎市内の小・中・高等学校での授業実習   ・川崎市内の小・中学校での授業研究会への参加
 ・地域と学校づくりに関する聞き取り調査  ・実習の成果に関する発表会(反省会を兼ねる)
③訪問指導
 ・実習期間(2週間)中、担当教員2名が、3回程度訪問し、学校および地域の実習における活動と課題について「振り返り」の機会を設け、川崎市教育委員会担当者または実習校の指導教員と共同で研究推進にあたる。

【学習の方法】
・受講のあり方
 実習校では、実習生(教員)としての立場と礼節をわきまえるとともに、主体的に行動して有益な情報を体験的に修得すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
・予習のあり方:疑問や課題を明確にしておくこと。
・復習のあり方:毎日の活動内容(実習)を振り返り、体験的に得られた情報(事実)と、自身の考えや意見を整理し記録しておくこと。

【成績の評価】
・基準
C(合格に必要な最低限度)基準:
〇学部卒院生:児童生徒理解にもとづく学習指導を展開できる。学校及び地域の特色や連携について記述できる。
〇現職教員:児童生徒の実態を把握し学習指導を実践できる。学校及び地域の特 色や連携の特徴を理解できる。
・方法
 学校での授業実習、実習報告会の内容、教育委員会担当者及び担当教員のコメント(批評)等をもとに大学教員(20%:事前事後指導も含む)と実習校指導教員(80%)が評価する。評価の詳細な項目は次の通りである。
 ・児童生徒理解の実際  ・授業実践の遂行  ・授業研究及び学校研究の推進に関する理解  ・実践の省察と課題の明確化
 ・学校と家庭及び地域の連携に関する理解  ・学校づくりにおける教師の役割の理解  ・レポートの発表と作成  ・実習日誌
 ・教師としてのコミュニケーション力と同僚性  ・地域での社会性(・学校の特徴と経営の在り方:高等学校のみ)

【テキスト・参考書】
・平成29年改訂小・中・高等学校学習指導要領(解説も含む)
*その他については適宜指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
<履修に当たっての留意点>
学修を支援するため、実習中の滞在については、安心・安価な宿泊施設等に関す情報を提供する。実習に関わる費用は基本的に学生の負担となる。 ただし、旅費及び滞在費のうち一部を大学が負担(支援)する。

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