生体材料学
 Biomaterials
 担当教員:山本 修(YAMAMOTO Osamu)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)応用生命システム工学分野
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:応用生命システム工学専攻  科目区分:選択 
【授業の目的】
高度臨床医療で用いられている生体材料を学ぶ。
高度医療において,人工物を生体内に埋入する材料(生体材料)の臨床応用は年々増している。この授業は生体材料の設計指針及び開発状況を基礎から応用に至るまでを学び,最新の話題を取り上げ,工学から医学へのアプローチ方法を考える。

【授業の到達目標】
1.生体材料の種類を挙げて説明できる。
2. 材料の適用症例の概略が理解できる。
3. 生体内での材料の使用方法を説明できる。

【授業概要(キーワード)】
生体材料,機能修復,移植

【科目の位置付け】
選択科目であるが,医療系内容を含むので生命系受講者に対して有効である。学部専門科目において,生理学基礎,生体システム論,再生医工学がバックグランドとして必要となる。

【授業計画】
・授業の方法
骨に関連する罹患者に対して,セラミックス・金属・ポリマーなど,様々な生体材料が医療現場で用いられ,治療成績の向上に貢献している。これら材料の特性・評価法,さらに臨床適用事例を理解できるようにする。授業は,上記の概略を講義するとともに,受講生は最新の英語論文を取り上げ,レポートとプレゼンテーションを課し,主体的に学ぶ姿勢が必要となる
・日程
第1回 生体に及ぼす物質の影響 ?大気-
第2回 生体に及ぼす物質の影響 ?水-
第3回 生体材料 ?セラミックス-
第4回 生体材料 ?金属-
第5回 生体材料 ?ポリマー-
第6回 生体と調和する材料設計と現状
第7回 生体材料の評価方法
第8回 医療に用いられる材料についてのまとめ
第9回 最新学術論文の指定とレポート・プレゼンテーションの方法
第10回 生体材料の開発倫理
第11回 工学から医療へのアプローチはどうあるべきか
第12回 医学・工学の双方から見た生体材料の認識の違い
第13回 論文紹介I -各種生体材料に関するプレゼンテーション-
第14回 論文紹介II -生体親和性に関するプレゼンテーション-
第15回 総括・まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
これまで学んだ学部授業(例えば,生物系,生理系,材料系の科目)の上位の内容となるので,集中力,予習及び復習が必須となる。さらに,英会話による議論を行うので,英語を話す努力を惜しまないこと。
講義内容のメモすることが必要であり,最新の生体関連記事を新聞等から得る週間をつける。
・授業時間外学習へのアドバイス
あらゆる機会を得て,英語に慣れることが重要である。さらに,様々な疾病に対する生理学的現象を理解しておくこと。
様々な具体例を正確に記憶するため,講義メモを参考に再度内容確認を行うこと。

【成績の評価】
・基準
授業への出席率が60%を超していること。十分に調査・考察されたレポート及びプレゼンテーションを行うこと。
・方法
レポート(20点),プレゼンテーション(80点)で評価し,60点以上を合格とする。

【テキスト・参考書】
特に指定しない。英語論文については,指定する。
授業中に紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
授業(講義)の単位取得は,学生次第である。積み重ねた知識は忘れないので,予習・復習の連続的知識の習得は最も重要である。欠席・遅刻は不可。
・オフィス・アワー
特に設けないが,アポイントを取れば必ず在室している。

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