【授業の目的】
解析的に扱うことができない境界値問題,超越方程式,大規模方程式をコンピュータによって近似的に解く手法を数学的に導出してゆく. 数理モデル化された理工学分野の諸問題を支配する偏微分方程式を数値的に解析する手法として,領域型解法である差分法,有限要素法を概観し,最近有力な手段としての境界型解法である境界要素法について理論と実際的な応用を論じ,最終的に得られる大型連立1次方程式の並列数値解法まで言及する.
【授業の到達目標】
(a) 数値解法の数学的背景を説明できる. (b) 問題に適した数値解法を選択できる.
【授業概要(キーワード)】
偏微分方程式,有限要素法,境界要素法,メッシュレス法,大型連立1次方程式
【授業計画】
・授業の方法
文献(英文)を受講者全員で輪読することにより,様々な数値解析の手法をマスターする.
・日程
第1週ー第5週:領域型解法 第6週ー第10週:境界型解法 第11週ー第14週:大型連立1次方程式 第15週:期末試験とまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
私語,喫煙等,他の受講生に迷惑となる行為を行った場合は,受講を中止させる.
・授業時間外学習へのアドバイス
(a)受講者は毎回指定されたURLからPDFファイルをダウンロードした後,熟読しておいて下さい. (b)単に英文を直訳するだけではなく,自分なりに数式を導出した後,毎回の講義に臨んで下さい. (c)定義をしっかり身に付けて下さい.
【成績の評価】
・基準
毎回の輪読(14回の予定)(50点),期末試験(50点)を合計し100点満点で判定する.単位認定は60点以上とする.
・方法
毎回の輪読では,『学習の方法(授業時間外学習へのアドバイス)』(b)に記したポイントを評価する.即ち,単なる英文の翻訳だけではなく,十分に数値解法を理解しようとしているかという態度も評価する.
【テキスト・参考書】
1)名取 亮著:『数値解析とその応用』,(コロナ社,1990) 2)高橋大輔著:『理工系の基礎数学 数値計算』,(岩波書店,1996) 3)洲之内治男著,石渡恵美子改訂:『数値計算』,(サイエンス社,2002)
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日午後4時~午後5時
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