結合系解析論
 Analytical Dynamics of Complex Systems
 担当教員:足立 和成(ADACHI Kazunari)
 担当教員の所属:理工学研究科
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:機械工学や電気・電子工学等の専攻で、電気機械結合系に興味を持つ大学院博士前期課程の学生  科目区分: 
【授業の目的】
ハミルトンの原理等のエネルギー原理を中心とした解析力学の理論を駆使し、複雑だが線型系とみなせる電気機械結合系の動作の把握を簡潔かつ統一的に行う方法を教授する。また、その応用例としての有限要素法の理解を深める。最低限度の解析力学の理論(ラグランジュ形式)とともに、複雑だが線型の電気機械結合系の解析手法(有限要素法を含む)を理解できるようにすることがねらい。

【授業の到達目標】
結合系解析の手法を身につける。特に有限要素法による結合系解析の実践的な手法を理解できるようになること。

【授業概要(キーワード)】
変分法、解析力学、仮想仕事の原理、ラグランジアン、ハミルトンの原理、オイラー・ラグランジュの運動方程式、有限要素法

【科目の位置付け】
電気回路理論、電磁気学及び弾性学の基礎の上に立つ応用技術を学ぶ科目

【授業計画】
・授業の方法
講義は対話的に行なうとともに、受講者の議論への積極的な参加を求める。従って、板書と配布資料を中心に講義を進める。
・日程
第1週 講義の進め方、汎関数と変分/第2週 汎関数と変分(続き)/第3週 解析力学入門その1(ダランベールの原理と仮想仕事の原理)/第4週 解析力学入門その2(ハミルトンの原理とオイラー・ラグランジュの運動方程式)/第5週 解析力学入門その3(一般化座標の導入とホロノーム系)/第6-7週 オイラー・ラグランジュの方程式と結合系解析/第8-9週 材料力学と弾性学の基礎/第10-12週 ハミルトンの原理と有限要素法による弾性振動体の解析/第12-13週 電界理論の基礎と有限要素法による圧電体の振動解析/第15週 期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
実用的な応用を考えながら理論を学んで欲しい。
・授業時間外学習へのアドバイス
参考書などを使って解析力学の初歩を自分なりに勉強しておいて欲しい。

【成績の評価】
・基準
あくまでも実用上の観点から、結合系解析の手法の基本的な事項を理解している程度で評価する。
・方法
上記基準を満たしているか否かを期末試験で評価する。

【テキスト・参考書】
テキストは特に使わない。
(著者)岡崎 誠、(書名)べんりな変分原理、(出版社)共立出版、(価格)1380円
(著者)宮入 庄太、(書名)大学講義 電気・機械エネルギー変換工学 (出版社)丸善

【その他】
・オフィス・アワー
工学部8号館3階319号室で質問に応じる。オフィスアワーについては、最初の講義の時に連絡する

59000107-2017-15-56758