【授業の目的】
真空を理解するには,真空容器内の気体分子の運動を理解することが何よりも重要である.そこでまず,気体分子運動論と気体の流れについて論じ,次いで,真空ポンプと真空計の原理を講義する.そして,真空を用いた最先端科学技術として,薄膜堆積技術と気体-固体表面反応を取り上げる.
【授業の到達目標】
1.気体分子運動論を理解する. 2.コンダクタンスと排気速度が計算できる. 3.真空ポンプと真空計の構造及び原理を理解する. 4.薄膜堆積法の原理を理解する. 5.超高真空中での気体-固体表面反応を理解する.
【授業概要(キーワード)】
気体分子運動論,気体分子と固体表面反応,真空計測,真空ポンプ
【科目の位置付け】
電気電子工学専攻の授業科目群の基礎分野に位置する.
【授業計画】
・授業の方法
板書を中心として講義を進める.適宜演習を行う.
・日程
第1週 真空とは,真空の歴史 第2週-第3週 気体分子運動論 第4週-第5週 気体の流れ 第6週 中間試験 第7週-第8週 真空計測 第9週-第10週 真空ポンプ 第11週-第12週 真空装置の特性 第13週 真空と薄膜堆積 第14週 超高真空と表面科学 第15週 期末試験
【学習の方法】
・受講のあり方
板書を中心として講義を進めるため,毎回ノートをきちんと取ること.
・授業時間外学習へのアドバイス
事前にテキストを用いて予習し、講義の内容を理解できるようにすること.与えられた課題をしっかりやること.
【成績の評価】
・基準
中間試験(50点)と期末試験(50点)を合計し,100点満点で判定する.単位認定は60点以上とする.ただし,2/3以上出席した学生のみ成績評価を受ける資格をもつ.
・方法
中間試験および期末試験で評価する.
【テキスト・参考書】
真空技術基礎講習会運営員会 編:「わかりやすい真空技術」,日刊工業新聞社 ※参考書 堀越源一:「真空技術」,東京大学出版会 熊谷寛夫,富永五郎,辻 泰,堀越源一:「真空の物理と応用」,裳華房
【その他】
・学生へのメッセージ
真空はただ単に使えれば良いというものではない.気体の性質や装置の特徴を理解し,真空装置内での現象を是非とも理解して欲しい.
・オフィス・アワー
部屋:7号館124号室.時間については最初の講義のときに連絡する.
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