商品企画・開発論
 商品企画・開発論
 担当教員:野田 博行(NODA Hiroyuki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)学部共通分野
 開講学年:1年,2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
「顧客価値創造・事業創造のための商品企画の方法」
本講義では顧客にとって価値ある感動商品を創造し,それを核として事業を創造するための「実践的・科学的な商品企画の方法論」を学ぶ。具体的には(1)市場調査法とデータ解析法により顧客の潜在ニーズを発掘してコンセプトの方向を決定する,(2)アイデア発想法によりユニークで魅力的なコンセプト候補を創出する,(3)最適な商品を決定するために統計手法により最も顧客が購入したい商品コンセプトに仕上げる,の3点をシステマティックに実行する方法論を学ぶ。
商品企画の本質について,、またその科学的な方法論について理解し,「個人センス・ひらめき」に依存しない高価値商品創造法を習得する。

【授業の到達目標】
①顧客が望む高価値商品の潜在ニーズを把握することができる。
②豊かな商品アイデアを効率的に多数創出できる。
③定量的な手法で商品コンセプトを抽出し,検証できる。
④理論のみでなく,現実の商品企画が実践できる能力が身につく。

【授業概要(キーワード)】
顧客価値創造,商品企画,商品企画七つ道具(インタビュー調査,アンケート調査,ポジショニング分析,アイデア発想法,アイデア選択法,コンジョイント分析,品質表)

【授業計画】
・授業の方法
原則以下のような2時間連続授業とする。
(1)1限目・・・理論・やり方に関する講義(Power Pointレジメを配布)。
(2)2限目・・・グループでの実習(インタビュー,アンケート,アイデア創出
など)。学んだ手法を直ちに実践して身につける。PCソフトによる実習も
行う。
・日程
1.価値創造と商品企画,商品企画の方法論
2.グループ分け,テーマ討議
3.インタビュー調査
4.同実習(評価グリッド法)
5.アンケート調査・ポジショニング分析
6.同実習(PC使用)
7.アイデア発想法・アイデア選択法
8.同実習
9.コンジョイント分析
10.同実習(PC使用)
11.品質表
12.商品企画提案発表

【学習の方法】
・受講のあり方
実践的な手法なので,内容理解のみでは習得できない。積極的にグループ実習に参加し,自らヒット商品を創造する意欲で臨んでもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
予めテキストの該当章を読んでおくと理解が深まる。
グループ実習は授業時間内で完了しないことが多いので,復習を兼ねて各自の分担作業を行い,次回までにグループ内で情報交換して課題を完成しておくこと。

【成績の評価】
・基準
授業参加度(20%),グループ発表内容(80%)
・方法
授業出欠回数,グループ発表(プレゼンテーション)の質(意欲・調査及び分析のレベル・提案内容の魅力度)を採点評価する。

【テキスト・参考書】
神田範明編著(2000年)「商品企画七つ道具実践シリーズ第2巻」,日科技連出版(2000年) 2800円
神田範明著 「商品企画七つ道具実践シリーズ第1巻」日科技連出版社(2000年)2000円
神田範明編著「顧客価値創造ハンドブック」日科技連出版社(2004年)5500円
神田範明監修「商品開発のための統計分析―Rによるヒット商品開発-」オーム社
(2009年)2800円
日経ものづくり編「商品企画・開発・生産現場の組織力を高める 実践ものづくりイノベーション」日経BP社(2010年)15000円

【その他】
・学生へのメッセージ
教員は100社以上の企業と産学協同で商品企画を実践・指導し,業種・規模を問わず活用できる方法論を体系化した。その事例も(差し支えない範囲で)併せて紹介する。
(1)グループ実習への意欲的取り組みが非常に重要。チームワークで皆で作り上げて欲しい。
(2)統計学の基礎知識(検定,相関,回帰分析)を有することが望ましい。
(3)5回目(アンケート調査・ポジショニング分析)以降,個人PC(Windows)持参が望ましい。
・オフィス・アワー
非常勤講師なのでオフィス・アワーはないが,随時メールで質問・相談に応ずる。
メールアドレス n-kanda[at]js5.so-net.ne.jp [at]を@で置き換える。

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