【授業の目的】
有機エレクトロニクスデバイスを扱う上で必要となる、有機半導体材料の電子・光物性、および有機半導体デバイスの動作原理に関する基礎的センスを養うことをねらいとする。
【授業の到達目標】
(1)有機半導体材料の基本的な性質を説明できる。 (2)有機デバイスの動作原理について説明できる。 (3)有機エレクトロニクスに関する研究論文を読んで概要を理解できる。
【授業概要(キーワード)】
有機EL、有機トランジスタ、有機太陽電池、半導体工学、量子化学
【科目の位置付け】
この授業は、有機エレクトロニクスに関する知識の中で、有機半導体材料の基本的性質や理論とデバイスの動作原理を取り扱い、材料とデバイスの関係性を学ぶことに重点を置く。
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを使ったプレゼンテーションを中心に行う。
・日程
<第I部 イントロダクション> 1. 有機エレクトロニクスの歴史と現状 <第Ⅱ部 有機半導体物性> 2. 有機半導体分子の性質(分子軌道法) 3. 有機半導体薄膜の作製方法(真空プロセス、溶液プロセス) 4. 有機半導体薄膜の構造(アモルファス、結晶) 5. 有機半導体の固体物性1(フェルミ統計、状態密度、キャリア密度) 6. 有機半導体の固体物性2(エネルギーダイアグラム、移動度、移動度の測定) 7. 有機半導体の固体物性3(ホッピングモデル、移動積分、再配列エネルギー) 8. 有機半導体の固体物性4(バンドモデル、トラップ) 9. 有機半導体の固体物性5(光との相互作用、励起子) 10. 有機半導体の界面物性(半導体/金属界面、表面処理) <第Ⅲ部 有機デバイス物性> 11. 有機太陽電池 12. 有機発光ダイオード 13. 有機電界効果トランジスタ
【学習の方法】
・受講のあり方
授業中の私語・メール交換等を慎むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
自分の研究との関連性について常に考える。
【成績の評価】
・基準
有機デバイスの原理や材料物性との関わりについて、正しく理解していることを合格の基準とする。
・方法
レポート、出席を総合的に評価し、60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
「有機ELのすべて」、城戸淳二著、日本実業出版社
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