農地環境工学専門演習(1年後期)
 Seminar on Land Resource Sciences
 担当教員:石川 雅也(ISHIKAWA Masaya)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科水土環境科学コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:農学研究科生物環境学専攻  科目区分:選択必修科目 
【授業の目的】
 修士論文テーマ(農地環境工学分野)に関連する専門演習を中心としたセミナーを行い、質疑応答を通じて、発表者の研究内容について深く理解し、学ぶとともに、発表者の研究の進展に役立つことを目的とする。

【授業の到達目標】
 本セミナーは、発表者の研究方法と考察の展開が論理的で客観的であるかどうかを検討する場です。研究には問題意識が不可欠ですが、問題意識だけでは研究は成立しません。研究を進める具体的な方法(調査、試験、実験、データ解析、分析など)が必要です。そして、ここが、研究の中心部分であるとともに、各自のオリジナリティ、工夫、個性が最も発揮される場面です。またここに、その研究が科学的(=客観的、論理的)か否かという研究レベルの差が現れるところです。したがって、研究を進めている、または進めようとしている者のセミナーは、これを中心に議論される必要があり、と同時に、参加者が発表者から学べるところです。また、研究成果などの口頭発表術ならびに投稿論文の作成術を習得します。
 この授業を履修した学生は
1)問題解決のための調査や試験結果を解析できる能力を身につける。【知識・理解】
2)討論を通じて、事象に対する理解度を深めるとともに、自己を的確に表現することができる。【技能】
3)身につけた研究プロセス能力を自身の研究に表現できるとともに、その内容について論理的に討議することができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
農地環境工学、資源環境計画学、農村計画学、水質水文学、水田工学

【科目の位置付け】
「大地(農地と道路)」「水(水利)」「空気と緑とエネルギー(農村環境)」「人(社会)」の統合体を対象に、農山村の自然環境について様々な視点から理論的に考察することによって、技術者および研究者として相応しい健全な精神に裏付けられた幅広い社会知識と問題解決能力を習得することによって、社会への自発的な還元に即戦力として寄与するものである。

【授業計画】
・授業の方法
1)発表者が研究の進捗状況を配付資料に基づいて、口頭発表し、討議する。
2)教員からの一方通行の授業ではなく、学生の質疑応答や討論によって授業を進めていきます。
・日程
第1~15回 研究を進める具体的な方法と考察の展開

【学習の方法】
・受講のあり方
 発表者と出席者の双方にとって学ぶことの多い有意義なセミナーを期待します。そのように努力することは発表者の責任です。そのため、発表者は
1)体調を整え、セミナーに臨むこと。
また、その他の参加者は
2)プリント資料の重要部分に線を引くなどして活用する。
3)授業内容をノートなどに筆記して内容の理解に努める。その際、言われたことを鵜呑みにしないで、自分の頭で考える。
4)体調を整え、遅刻をしないこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
1)配付資料を通読すること。
2)授業内容とそれと関連する論文の箇所について、各自で整理し、自分用のノートを作成すること。
3)図書館やインターネットを活用し、情報を収集し、整理しながら復習し、自分の考えをまとめておく。
4)回を重ねるごとに知識の連携が必要になるので、論文の該当箇所を自分で探し関連づける。
5)わからないことは担当教員に遠慮無く質問すること。

【成績の評価】
・基準
 合格の基準:授業終了時に、以下の三つの事項がすべて達成されること。
1)問題解決のための調査や試験データを解析できること。
2)討論を通じて、事象に対する理解度を深めるとともに、自己を的確に表現することができること。
3)身につけた研究プロセス能力を自身の研究に表現できるとともに、その内容について論理的に討議することができること。
・方法
『宿題や演習への意欲と発言内容の論理性』(20点)+『作成した配付資料(80点)』

【テキスト・参考書】
特になし。必要な資料を配付する。

【その他】
・学生へのメッセージ
1)学習への熱意をもち、自学自習によって論文を理解する姿勢が大切です。
2)知識の量が増えた後でも「知的興奮」が持続できれば、よく勉強したといえるでしょう。
3)理系の学生に特化した授業内容です。
・オフィス・アワー
木曜日 12:00-13:00(研究室)・連絡先は講義で連絡します。

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