資源経済学特別演習(1年後期)
 Resources Economics Special Seminar
 担当教員:小川 三四郎(OGAWA Sanshiro)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科森林科学コース
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
人間生活と資源利用に関する実態にもとづいて、資源管理の方策を考察します。

【授業の到達目標】
森林資源の管理問題について学習し、森林資源の管理のあり方について、現地調査を踏まえて理解を深めます。
近年、森林資源の属性情報、境界確定、施業履歴等の管理の手段としてGISが注目されています。日本の森林面積の4割以上を森林組合が所管していますが、全国の半数以上の森林組合においてGISが導入されています。本科目は、森林資源の管理手段としてのGISの有効性について考察することを主な目的とします。実際にGISを活用して地域の森林管理を行う森林組合の実態調査を行い、その現状と課題について検討します。

【授業概要(キーワード)】
国土保全、森林管理、森林組合、GIS、GPS

【科目の位置付け】
選択必修科目

【授業計画】
・授業の方法
講義・演習形式にもとづき、学外研修(現地調査)も行います。
・日程
1.はじめに(第1回)
2.国土保全と森林管理問題(第2回、第3回)
(1)世界の森林資源と森林管理の動向
(2)日本の森林管理政策の展開
3.森林管理ツールの普及と展開(第4回、第5回、第6回)
(1)森林資源情報のデジタル化問題
(2)森林簿と計画図等の森林情報整備の現状
(3)民有林におけるGIS・GPSの導入と展開
4.森林管理ツール利用の現状(第7回、第8回、第9回)
(1)森林組合のGIS利用と森林整備事業
(2)森林組合のGPS利用による森林境界管理
(3)森林組合の情報管理
5.森林管理ツール利用の課題(第10回、第11回)
(1)地積調査の展開と課題
(2)システムの構築と維持管理問題
6.森林資源利用と地域管理の課題(第12回、第13回)
(1)森林計画制度にもとづく森林施業と森林資源情報の現状
(2)地域主体の森林経営と情報管理の課題
7.国土保全と多元的管理のあり方(第14回、第15回)
(1)国土保全と集権的森林管理の課題
(2)森林の多元的・分散的管理のあり方
なお、以上は予定であり変更になる場合もあります。

【学習の方法】
・受講のあり方
問題意識をもって積極的に受講してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
森林管理問題に関する文献等を広く読む必要があります。

【成績の評価】
・基準
100点満点とし、レポート(70%)と履修態度並びに出席状況(30%)を総合的に判断して評価します。
・方法
試験は実施しません。上記基準にもとづいて総合的に判断して評価します。

【テキスト・参考書】
テキスト
・講義時配布
参考書・参考資料等
・小川三四郎「森林組合論」日本林業調査会、2007年
・志賀和人・成田雅美編著「現代日本の森林管理問題―地域森林管理と自治体・森林組合―」
全国森林組合連合会、2000年

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