森林影響学特別演習(1年後期)
 Technical Seminar in Forest Influences ( Fall Semester, 1st year)
 担当教員:菊池 俊一(KIKUCHI Shun-ichi)
 担当教員の所属:農学研究科生物環境学専攻
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:演習
 開講対象:生物環境学専攻  科目区分:選択必修 
【授業の目的】
様々な地形上に成立する森林の全体像を鳥瞰的に把握する技術として、読図および航空写真判読の理論と技術を学ぶ。

【授業の到達目標】
森林植物群集と周辺環境間の動的な相互関係を把握するためには森林を鳥瞰し、地形を含んだ全体像を的確に把握することが必須となる。鳥瞰する技術としての読図および航空写真判読の理論と技術を学ぶ。また対象森林の巡検を行い、机上で得られた情報と現地との適合性を検討する。

【授業概要(キーワード)】
森林、地形、読図、航空写真判読、巡検

【科目の位置付け】
この演習は、地形・植生等を鳥瞰する技術としての読図および航空写真判読の理論と技術を修得するものである(生物環境学専攻のカリキュラム・ポリシー)。

【授業計画】
・授業の方法
室内演習(内業)と現地巡検(外業)
・日程
1.読図の基本理論の修得と実践
①読図の目的と基礎理論
②地形学の基礎
③読図の手順、読図の実践
2.航空写真判読の基礎理論の修得と実践
④航空写真の基礎理論
⑤航空写真の判読(実技訓練)
⑥読図から得られた情報との整合性等の検討
3.対象地域の巡検
⑦対象地域の地形観察
⑧地形を被覆する森林植物群集の種組成(対象地域1)
⑨地形を被覆する森林植物群集の種組成(対象地域2)
⑩地形を被覆する森林植物群集の構造(対象地域1)
⑪地形を被覆する森林植物群集の構造(対象地域2)
⑫室内作業により得られた各種情報と現地との整合性等の検証
4.総括
⑬室内作業により得られた各種情報と現地との整合性に影響を与える要因等の検討
⑭読図および写真判読技術の精度をより高めるために必要な事項の検討
⑮まとめ(技術の高度化に向けて)

【学習の方法】
・受講のあり方
授業を良く聴いて読図および航空写真判読に関する理論と技術を理解し、与えられた課題を解き、現地巡検結果と照らし合わせ、その整合性等について発表・ディスカッションを行う。
・授業時間外学習へのアドバイス
1)宿題とされた課題は、配付資料や既存研究成果の事前・事後学習により必ず解いておくこと。
2)発表を行うために読図および航空写真判読の結果を整理し、現地巡検の結果の整理を合わせて両者の整合性等について考えられることをまとめる。
3)ディスカッションにおいて自分の考察が不十分に感じられた点や参加者から指摘された事項等について振り返り、不十分な点の追加・修正を行う。

【成績の評価】
・基準
読図技術、航空写真判読技術の修得状況と、現地巡検結果との整合性に関してのプレゼンテーション能力
・方法
地形図および航空写真を自ら判読した結果、対象地域はどのような地形を呈した森林であるのか、また現地巡検により得られた情報は読図・航空写真判読から得られた情報とどの程度整合するのかをプレゼンテーションしてもらい、その成果を評価する。

【テキスト・参考書】
・建設技術者のための地形図読図入門:鈴木隆介、1997年、古今書院
・発達史地形学:貝塚爽平、1998年、東京大学出版会

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