物理実験学概論
 Introduction to Experimental Physics
 担当教員:田島 靖久(TAJIMA Yasuhisa)、吉田 浩司(YOSHIDA, Hiroshi)、郡司 修一(GUNJI Shuichi)
 担当教員の所属:基盤教育企画部、理学部理学科
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野横断科目 
【授業の目的】
物理学実験の基礎的な知識について学ぶ。
放射線測定実験で取り扱う装置の原理や手法を中心に、様々な分野の物理学実験の基礎力を身につける。

【授業の到達目標】
放射線と物質の相互作用などの放射線測定原理、真空技術の基礎、実際の放射線測定器や測定器に伴う計測回路の構造を理解し、収集したデータを正しく解析する能力を身につける。身についた放射線測定実験技術を通して物理実験全般を正しく行うことができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
物質との相互作用、真空技術、検出器、計測回路、誤差・統計処理

【科目の位置付け】
この授業は、物理学実験で使用される測定技術について学ぶことで、専門分野における深化した知識の修得するものである。(理工学研究科博士前期課程(理学系)のカリキュラム・ポリシーより)

【授業計画】
・授業の方法
以下の4つのテーマに沿って講義を行う。それぞれの講義内容は以下のとおり。
・日程
第1~3週 放射線と物質の相互作用、真空技術
放射線の起源及び種類・特徴/各種放射線検出と特性/真空技術
第4~7週 放射線検出器
シンチレーション検出器/チェレンコフカウンター/気体中の電子とイオンのふるまい/ガスチェンバー
第8~11週 計測回路の基礎と応用
線形素子/非線形素子/デジタルIC/検出器からコンピュータまで/計測のトラブルシューティング
第12~15週 確率分布と実験誤差
確率分布の性質/主な確率分布/最尤法/誤差の伝播/データの統計解析

【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料、板書等を活用し、積極的に講義に参加、内容の理解に努める。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習の必要はありません。講義内容をよく復習して、系統的な理解をしましょう。

【成績の評価】
・基準
各項目ごとのレポート課題により、放射線計測技術の基礎的な事項を適切に理解し、自分の知識として利用できることが合格の基準になる。
・方法
テーマごとに1回以上のレポート課題を提出する。各テーマごとに25点満点、4テーマ合計100点で評価する。

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない。
必要に応じて講義内で紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
放射線実験を行わない物理学専攻の学生でも知っていて欲しい基礎知識です。

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