【授業の目的】
固体中の電子や素励起を場の量子論を用いて記述する。 学部で習った量子力学を異なる形で表現しながら固体物理学の基礎を学ぶ。
【授業の到達目標】
固体中に現れる素励起の概念を理解し場の理論を用いて記述する。 具体的には 〇量子統計力学 〇バンド計算 ○格子振動を第2量子化の形式で表現できるようになる。 ○電子を第2量子化したときのハミルトニアンの導出方法について理解する。 ○電子と格子の相互作用が第2量子化の形式でどう表されるか理解する ○電子と格子の相互作用を摂動論で取り扱えるようにする。
【授業概要(キーワード)】
固体物理、電子、フォノン、フォトン、生成消滅演算子
【科目の位置付け】
現代科学技術の基本を理解するために不可欠な物理です。固体中の電子や格子振動に代表される素励起を場の理論を用いて表現することは、粒子の統計性を効率よく扱うための基本的な技術である。
【授業計画】
・授業の方法
解析力学や量子力学の復習をしながら、固体物理へと応用する。その過程で場の量子論の基礎について学ぶ。 パワーポイントを中心とした講義形式。
・日程
1.量子統計力学2.バンド計算3.解析力学の復習 4.調和振動子と生成消滅演算子 5.フォノン 6.光量子 7.フェルミオン 8.相互作用表示とハイゼンベルグ表示 9.電子と格子振動の相互作用
以上を15回に分けて講義する。
【学習の方法】
・受講のあり方
ノートをしっかり取り分からないことは復習する。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義ではハーケンの固体の場の量子論を使うので適宜予習をする。 しっかり復習をすること。不明な点は遠慮なく質問してください。
【成績の評価】
・基準
固体物理学における場の量子論を理解できたかどうか。 特に ○格子振動を第2量子化の形式で表現できるようになる。 ○電子を第2量子化したときのハミルトニアンの導出方法について理解する。 ○電子と格子の相互作用が第2量子化の形式でどう表されるか理解する ○電子と格子の相互作用を摂動論で取り扱えるようにする。 これらについて理解できていれば合格です。
・方法
レポート等を通して各学生の理解度を評価し、上の基準に照らし合わせて判定します。
【テキスト・参考書】
特になし ハーケン:固体の場の量子論(吉岡書店)
【その他】
・学生へのメッセージ
物理は数学によって記述されます。そこは避けて通れません。 がんばりましょう!
・オフィス・アワー
月曜日12時から13時。ただしそれ以外でも歓迎します。
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