物理学特別講義B
 physics special lecture B
 担当教員:須田 利美 (SUDA Toshimi)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師(東北大学 電子光理学研究センター)
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:集中
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野専門科目(物理学分野) 
【授業の目的】
原子核内部構造研究手法としての電子散乱の基礎を学び、電子散乱による研究の最先端である「陽子荷電半径問題」解決に向けた取り組みと続々と特異構造が発見されている短寿命不安定核研究について理解する

【授業の到達目標】
○電子散乱の基礎を学び、電子散乱の特徴を理解する。
〇電磁形状因子と陽子や原子核の内部構造との関係を理解する。
〇「陽子電荷半径問題」の現状とその解決に必要な電子散乱実験を理解する。
〇短寿命不安定研究の現状を把握する。
〇電子散乱による短寿命不安定核研究の意義を理解する。

【授業概要(キーワード)】
電子散乱、形状因子、陽子半径、短寿命不安定核の内部構造

【科目の位置付け】
専門分野における進化した知識の習得を目指した科目

【授業計画】
・授業の方法
講義形式
・日程
・ 授業の方法
スライドを中心に授業を進める。必要に応じて、黒板を用いた詳細説明や質疑応答を行う。
・ 日程
以下の内容を順に進める。
1.電子散乱とは(1コマ)
2.電子散乱で明らかにされた陽子や安定核の内部構造(1コマ)
3.電子散乱による陽子電荷半径測定と「陽子電荷半径問題」(2コマ)
4.短寿命不安定核研究の意義と研究方法(2コマ)
5.電子散乱による短寿命不安定核研究(1.5コマ)
6.世界初の不安定核専用電子散乱施設での研究と今後の展開(1コマ)

【学習の方法】
・受講のあり方
習得度を理解するため、できるだけインタラクティブに行うので、疑問点は積極的に質問してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
第1回で参考文献を示すので、より詳しく学習した場合は適宜参照してください。

【成績の評価】
・基準
以下の点に関する達成度を合格の基準とします。
○ 電子散乱という実験手法の基礎を理解し、特徴を説明できる。
○ 陽子の電荷半径の測定方法を説明できる。
○ 短寿命不安定核の生成方法、その内部構造の研究手法を説明できる。
・方法
レポートの結果を元に判断します。

【テキスト・参考書】
特に定めませんが、第1回で参考文献を示すので、より詳しく学習した場合は適宜参照してください。

【その他】
・学生へのメッセージ
電磁気学・量子力学・特殊相対論の基礎的な知識が必要です。
・オフィス・アワー
滞在中の講義の空き時間にコンタクトしてください。

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