原子核物理学
 Nuclear physics
 担当教員:宮地 義之(MIYAChI Yoshiyuki)
 担当教員の所属:理学部物理学科
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:分野専門科目(物理学分野) 
【授業の目的】
原子核の性質や原子核を構成する陽子・中性子の相互作用等を学ぶことで、原子核物理学の基礎的知識を修得することを目的とする。また、原子核反応の星の進化への関わり等の応用、素粒子物理学との関係を理解も目的とする。

【授業の到達目標】
○ 原子核の大きさ等の基礎的性質を理解し、説明できる。
○ 陽子・中性子間に働く相互作用について理解し、説明できる。
○ 相互作用の性質と原子核の関係について理解し、説明できる。
○ 原子核反応の応用事例を理解し、適切に説明できる。

【授業概要(キーワード)】
原子核の性質、核力、核の安定性と崩壊、核構造、核反応、元素の進化

【科目の位置付け】
原子核物理学とその応用事例を理解する事で、課題解決するための高度な専門的知識と経験を体系的に修得するための科目である。

【授業計画】
・授業の方法
必要に応じて関連する資料などを配布・表示し授業をすすめる。進捗状況に応じ、演習問題に取り組む。
・日程
以下の内容を、順に進める。
第 1回 ガイダンス、原子核の発見
第 2回 原子核の基本的性質(構成)
第 3回 原子核の基本的性質(大きさ)
第 4回 原子核の基本的性質(形状)
第 5回 原子核の基本的性質(スピン・アイソスピン)
第 6回 原子核模型(液的模型)
第 7回 原子核模型(フェルミガス模型)
第 8回 原子核模型(殻模型等)
第 9回 原子核の崩壊と放射線
第10回 ベータ崩壊とニュートリノ
第11回 弱い相互作用とニュートリノ
第12回 加速器と検出器
第13回 原子核物理学の応用(原子力)
第14回 原子核物理学の応用(宇宙の進化)
第15回 素粒子物理学への入り口
ただし、理解度等に応じ、内容・講義の進行度の調整を行います。

【学習の方法】
・受講のあり方
講義資料を配付するので、ただスライド等の内容を板書するのではなく、授業の中で提示されたデータ等の物理的意味を自ら考える事。疑問的は積極的に授業中に質問する事。
・授業時間外学習へのアドバイス
資料は授業時に配布するだけでなく、WebClass上に掲載します。WebClassにある演習問題を各自解き、授業内容の復習に活用してください。

【成績の評価】
・基準
以下の点に関する達成度を、合格の基準とします。
○ 原子核の基礎的事項を適切に説明できる。
○ 原子核を構成する相互作用に関する基礎的事項を適切に説明できる。
○ 原子核の基礎的事項を利用し、応用事例を適切に説明できる。
・方法
WebClass上の演習問題(レポート:合計100点)の結果を基に判断します。

【テキスト・参考書】
特に定めない

【その他】
・学生へのメッセージ
電磁気学・量子力学・特殊相対論等の知識を必要とする箇所があります。それらに関して授業中に分からない事が出てきたら、必ず復習を行い、理解する事。
・オフィス・アワー
特に定めません。電話・電子メールで在室を確認後、気軽に研究室に来てください。

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