機能物性化学特論
 Advanced Materials Chemistry
 担当教員:並河 英紀(NABIKA Hideki)
 担当教員の所属:理学部物質生命化学科
 開講学年:2年(平成28年度以前入学者)  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義・演習
 開講対象:理工学研究科(理学系)博士前期課程  科目区分:選択科目 
【授業の目的】
我々の生活を支えている機能物性材料、あるいは、これからの材料に有用であると期待されている機能物性などに関する概説を行い、次いで、その物性の発現機構の本質の理解を目的とした解説を行う。精密に設計された材料には、その分子デザインに裏付けされた物性が付与される。性質の異なる材料を複合化することで個々の材料では発現し得ない複合機能物性を与えることも可能となる。また、同じ材料でも時空間的スケールによって異なる側面を示すこともある。本講義では、最近の研究の中での実例なども題材にして物理化学的な解説を交えてこれらの原理を解説し、物性化学の基礎と応用についての理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
物性と分子・材料デザインとの関連性についての理解を深めることに加え、その応用例などについての具体例を理解すること。

【授業概要(キーワード)】
機能材料、物性、物理化学、ナノ材料

【科目の位置付け】
この講義は、先端的機能物性・機能材料理学についての深い知識を修得し自己の中に体系化することにより、課題を解決するための高度な専門的知識と経験を修得するためのものであり(ディプロマポリシー1)、専門分野における深化した知識の習得を目的としたものである(カリキュラムポリシー2)。

【授業計画】
・授業の方法
当日の配布資料や板書・解説などにより講義を進めます。また、必要に応じて文献調査などを交えた演習などを行ってもらうこともあります。
・日程
スケジュール等により前後する場合はあるが、下記の内容にて行う。また、最先端研究紹介は第1回から第15回のいずれかの複数回の講義冒頭にて実施することもある。
第1回目 ガイダンス・イントロダクション
第2回目 光機能ナノ材料(1)
第3回目 光機能ナノ材料(2)
第4回目 光機能ナノ材料(3)
第5回目 光機能ナノ材料(4)
第6回目 光機能ナノ材料(5)
第7回目 最先端研究紹介(1)
第8回目 最先端研究紹介(2)
第9回目 最先端研究紹介(3)
第10回目 触媒(1)
第11回目 触媒(2)
第12回目 触媒(3)
第13回目 スマート材料
第14回目 最先端研究紹介(4)
第15回目 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
講義では最新の研究成果も紹介していきます。世界のトップレベルの研究がどこに向かっているのかを知る良い機会でもありますので、積極的に討議へ参加してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
基本的に予習は必要ありませんが、事前調査などを求められた場合は必ず行って下さい。
興味を持った話があれば講義の後にいつでも部屋に来てください。さらに詳しい話や資料をお渡しすることも可能です。

【成績の評価】
・基準
講義内容に関する理解度をレポートにて評価する。その際、与えられたテーマに対する背景や論旨展開を正しく理解・説明できているかを基準とする。
・方法
平常点50点+レポート50点の100点満点とする。

【その他】
・学生へのメッセージ
材料が示す物性はどのような原理で発現しているのか。これを理解することが機能的な物性を発現させるために重要です。本講義では、物性の発現原理から応用までの幅広い内容を取り扱いますので、一つ一つ理解を深めてください。

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