【授業の目的】
生態学では、個体群や群集の動態、生物の適応機構を明らかにする上で、野外調査や飼育実験等で取得した大量あるいは複雑なデータ解析や、特定のプロセスや条件が生物進化に及ぼす影響を評価するための数値シミュレーションが必要となることが少なくない。この授業では、実際に研究活動を行う上で必要となる分析やシミュレーションの基礎について概説し、実際にPCを用いた演習を行う。
【授業の到達目標】
1) 基礎的なデータ解析や数値シミュレーションの手法が理解できる。 2) PCを用いて、基礎的なデータ解析や数値シミュレーションを行うことができる。
【授業概要(キーワード)】
実験計画法、進化、数値シミュレーション、データ解析
【科目の位置付け】
この授業は、生態学に関連した研究活動を行う上で必要な高度で体系的な知識や技能を習得するためのものである(理工学研究科理学系のカリキュラム・ポリシー2)。
【授業計画】
・授業の方法
液晶プロジェクターや配布プリントを用いて講義を行う。また、実際にPCを用いて、やや高度なデータ解析やシミュレーションに関する演習を行う。
・日程
以下の計画に沿って進めるが、受講者と相談の上で内容を変更することがある。 第1回 ガイダンス 第2回 データ解析手法1(データ解析の基礎) 第3回 データ解析手法2(実験計画法) 第4回 データ解析手法3(一般化線形モデル) 第5回 データ解析手法4(多変量解析) 第6回 データ解析演習1(データ探索) 第7回 データ解析演習2(2変量データの分析) 第8回 データ解析演習3(一般化線形モデル)(1~8回担当:富松) 第9回 遺伝的浮動と自然選択の進化シミュレーション 第10回 シミュレーション演習1(遺伝的浮動) 第11回 シミュレーション演習2(自然選択) 第12回 性選択と種分化のシミュレーション 第13回 シミュレーション演習3(性選択) 第14回 シミュレーション演習4(種分化) 第15回 まとめ(9~15回担当:廣田)
【学習の方法】
・受講のあり方
授業や課題に対して主体的に取り組むようにしてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
予め、各自のPCにR(やRStudio)をインストールしておく必要がある。Rの操作経験は問わないが、ある程度は使い方に慣れておくことが望ましい。
【成績の評価】
・基準
授業で取りあげるトピックを十分に理解し、自らPCを用いて課題を実行できることを基準とする。
・方法
課題レポート(100 %)によって評価を行う。
【テキスト・参考書】
教科書は指定しない。 参考書:Crawley, M.J. 2015. Statistics: An Introduction using R. Wiley.(統計学:Rを用いた入門書. 共立出版) 参考書:久保拓弥 2012. データ解析のための統計モデリング入門. 岩波書店.
【その他】
・オフィス・アワー
講義で連絡します。
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